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なぜ指を、、、

作者: ルー太郎


 大学時代に良い感じの女子が私の家に遊びに来た夜のことだった。


 二人でご飯を食べ、テレビを観ながらゆったり過ごしていた。良い感じなので二人の距離も近い。そのときにあることに気がついた。

彼女の口が臭いのだ。臭いどころではない、臭すぎるのだ。緊張して口が渇いたニオイではない、根本的に臭かった。今日までこの距離感で過ごしていなかったこともあり、彼女のその特性に気がつかなかった。


 私は距離を取ろうと横になったのだが、それが間違いだった。彼女の中で、その愚かな計らいがオッケーサインだと捉えられてしまったのか彼女のアプローチが始まる。しかし、そのアプローチ方法が問題なのだ。


 なぜなんだ。なぜそんなにも私の指を咥えたがるんだ。なぜ舐めようとしてくる。私の指が食べ物にでも見えているのか?指を咥えるこの子のアプローチ方法は間違っているのではないだろうか、そんなことを考えながら臭い口から逃れようとする私の指と言う名の獲物。

しかし、そう長く逃れられなかった。この子のメンタルは強すぎた、どんなに逃れても追ってくる。テニスをしている子だったので、松岡修造にでも教育されたかと思うほどだった。


 「なんで逃げるの?逃げないで」


そう言いながら私の腕ごと持っていかれ、指を咥えられ舐めあげられた。


 気持ち良くない。

 すぐにでも洗いたい。


私の気持ちも虚しく指はもう彼女の唾液だらけだった。何がしたかったんだろうか、人の指を自分の唾液まみれにすることが彼女のエロスなのだろうか。アプローチ方法なら他にもあったんじゃないだろうか。その答えは多分私には導き出せないだろう。口が臭い状態で人の指を唾液まみれにしたいという欲が無いのだから、、、


そんなことを思い出しながら自分のマスクの中のニオイを感じ取り気をつけなあかんな、と思う今日この頃。 

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