03
次の日の朝、私は側仕えに起こされた
そういえば貴族だったな……
「ルーク様おはようごさいます」
「おはようアンソニー」
確か彼は筆頭側仕えのアンソニーだったかな
映像を頼りに返事をした私はさっさと着換えを済ませた
「父上、母上おはようごさいます」
「おはようルーク、よく眠れたかい?」
「はい、疲れもとれました」
「良かったわ、さぁ朝ご飯を食べましょう」
彼らはこちらの世界で私の両親だ
オーウェン・ラーズが父で、ベル・ラーズが母
つまり私はルーク・ラーズだ
ラーズ家は代々国王から信託された領地を領主一家として治めてきた
まあ領地といっても辺境の領地で、土地は無駄に広い、いわゆる田舎だ
「昨日の今日でなんだが、加護の儀式の日取りが決まった」
「いつですか?」
「今週の太陽の日だ」
「4日後ですね、わかりました」
加護か……科学に囲まれていた私からすると何とも不思議な話だが、この世界には加護というもの――いや超能力と言ったほうがわかり易いかもしれない――が存在する
手から火や氷塊が出てきたり、傷を癒やしたりと学者が聞いたら卒倒しそうな代物だ
まあこっちの世界で生きていく以上慣れなければならない
それと意外と食事は旨いな
「なあアンソニー、私はどんな加護を受けると思う?」
「ルーク様はお優しいですから癒やしの加護だと思いますよ」
「癒やしねぇ……まあ悪くはないかな」
そんなやり取りをして4日後、いよいよ加護を受ける日がやってきた
オーウェンに案内されたのは領主の館の地下だった
「父上、ここは一体」
「ん?あぁ、お前がここに来るのは初めてだったな」
「ここは転移の間、儀式や領主会議で中央や神殿への移動に使う領主一族しか入れない場所だ」
「て、転移ですか……」
「……まあ最初は驚くよな、よし、この陣の上に立つんだ」
そういってオーウェンは苦笑いをしながら私を転移陣らしきものに立つ様促す
「儀式には私は付いてはいけない、転移した先に神官が居るはずだから、その人に付いていきなさい」
「わかりました、行ってきます」
「あぁ行って来い、どんな加護を受けるか楽しみにしておく」
そういうとオーウェンは陣を起動させ、私の視界は黒く染まった
人物紹介
オーウェン・ラーズ、ベル・ラーズ
ルーク・ラーズの両親で辺境の領地、ラーズ領を治めている
ラーズ領は農業が主産業でこれと言った特産品等はない
オーウェンが剣技、ベルが風の加護を得ている
名前の元ネタはSF映画のキャラクター
アンソニー・ダニエルズ
代々ラーズ家に使えている側仕え
アンソニーはルーク専属
光の加護を得ている
元ネタは金ピカドロイドの中の人