07.神様の探し方
ミニ人物紹介
早とちり話聞かない主人公 クウヤ
悪戯っ子美少女ヒロインエルフ アイナ
影薄い美男子エルフ オルテ
最後まで聞いて貰えない村長 ボルク
村に戻ると村長に出迎えられた
本当に倒してしまったのか!!と
口を大きく開けポカーンとしていたが
孫のアイナが少し大袈裟に話
ドラゴンの弱点とされる逆鱗の1枚の鱗が証拠となった
両腕を掴まれブンブンと上下に振り回される
相手が相手なだけにあまり嬉しくはなかった
どうせなら美女エルフが良いよ
その夜ちょっとした宴が開かれることになった
あまり良く思っていなかった他のエルフ達が
どんな奴がドラゴンを倒したんだと列をなして見にき
感謝とお礼を述べていく
それほどにドラゴンとは恐怖の対象だったのだと改めて思わされた
次々と注がれるお酒を飲みながら
そういえば、借りたドラゴンスレイヤーを壊した事を謝る事を忘れていた
「村長実は・・・」
「おお!!柄しか残っておらんではないか・・・」
村長は膝から崩れ落ちた
「ダッテショウガナイジャナイカ」
「まぁよい、昔とある鍛冶屋に作って貰ったんじゃが
その者とは何と!!・・・おい聞いておるのか?」
どうやら俺は話の途中で眠ってしまったようだ
村長が、寝るな話を聞けと叫んでいるような気がするが
そのまま意識を手放した。
目が覚めると、隣にはアイナがスースーと
小さな寝息を立てている・・・
あれ?頭が真っ白だ・・・
焦りながらも1つずつ昨日の事を思い出していく努力をする
えー何したんだっけな・・・、俺・ドラゴン・倒す・村戻る・酒飲む・寝る
あれ?こんだけ?アイナに手出す?そんな事してないよな?大丈夫だよな?
記憶が危うい
ベッドから立ち上がりベッドの回りをウロウロしながら
やった?、やってない?本当にやってない?と記憶を探るように思い出す
5分ほどウロウロとしていると
「クスクス」
と小さな笑い声がベットから漏れてきた
どうやら、起こしに来たがあまりにも気持ちよく寝ているので
起こさずに隣で寝た振りをしていたと言うのだ
いやいや、シーツで服が見えないように調整され
端から見たら、さも裸にシーツ1枚の図が見える
悪戯にも程があるのではないか!!
朝食を食べ終えると、これからの事を村長と話をする
俺にはすべき事があるのだ!
あの神様から頼まれた・・・あれ?何頼まれたんだっけ?
頼まれていない?・・・
ああ、思い出した、時間が無くて説明の無いまま
こっちへ飛ばされたんだった!!
「ふむ、神の声を聞きたいとな!!」
いつに無く村長が真剣に俺の顔を真っ直ぐと見る
「そんな事出来るわけ無いですよね?」
流石の俺でも神様と話が出来るなんて思っちゃいないよ
常識だぜ?あの変な空間になんとか戻れないかと思うが
そうそう簡単にそんな事が出来るとも思えないし正直手詰まりなのだ
神様見てるならメール頂戴!!
「あるぞ」
え?あるの?まじで?どうやって?神との交信一般的な世界なの?
俺の頭上にハテナのマークいくつも浮かぶ
「ええ?あっちゃうんですか?」
「そりゃあるじゃろ、そんなに多くは無いがな」
「へ、へー」
へーボタンを目の前にあったなら俺1人で100へーはいく
「まず有力なのが、魔王を倒す事じゃ!」
「魔王ですか?」
「そうじゃ」
魔王を倒すとなんと神様御降臨!!
少しお話も出来て、誉められる得点付き
常識の範囲内なら願いも聞いてくれるとか。ファンタジー世界すげー
「次に、教会の大司教に頼む」
「大司教?偉い人?」
「うむ、そうじゃ」
大司教に会って、神降臨術を使ってもらったらすぐ似合える
しかし、落とし穴があってかなりの魔力が必要となってしまう
村長の見立てでは、大司教と教会幹部の殆どの命ごともっていかれるらしい
神降臨コエー、ちょっと話聞くだけに流石に使えないなこれ・・・
「コレが最後じゃが、各地のダンジョンを回りオーパーツを集めるのじゃ」
「オーパーツ?」
「そう、オーパーツじゃ」
この世界にはいくつものダンジョンが存在する
その最下層にはモンスターのボスも存在し
それを倒すと宝箱から出てくる
しかし、コレにも落とし穴が存在する
「実はじゃが・・・ダンジョンは全て一度クリアされとるようなんじゃ」
「え?誰が?」
「それはじゃが、昔この村にいたヤチカと言うエルフと
ヤチカが嫁いだ勇者じゃ」
え?じゃぁダメじゃん・・・オーパーツ
「しかし!!その2人には子供がおってなその子供なら
もしかしたら、オーパーツを所持している可能性があるのじゃ!!」
「本当に?それじゃその人を見つけることが出来さえすればいいんですね?」
「そうじゃ!その者は100年前はリオンと言う街を拠点としており・・・」
「え?100年?ダメじゃん絶対死んでんじゃんそれ・・・」
「話を最後まで聞け!!その者はハーフエルフじゃから問題ない
ハーフエルフは少なくても200年位は生きれるからの」
ほーその人もハーフエルフなのか。しかし、寿命が200年かすげーな
そういやエルフは1000年位軽く生きるみたいなだしなぁ
「おいワシの話を聞いておるか?そのハーフエルフは鍛冶師で
その者は何と!!・・・」
「分かりました。リオンですね」
俺は街の名前を覚え、村長にお礼を言って飛び出した
村長はまだ何か話していたがそんなものは気にならない
やっと、希望が見えたのだ善は急げと言うものだから
俺は村の門前まで来た頃に、アイナと残念美男子エルフのオルテに
別れを告げずに出てきてしまったのを思い出したが
いざ、別れを言うのも寂しくなりそうなので戻る事はしなかった
また、何時か会える時が来るではないか!
オーパーツを探し神様に会って、またこの村に戻ってこよう
そう固く心に誓う、そうまたすぐ会えるさ!!
「じゃあな、アイナとオルテ」
そう小さく呟いて村を後にした
1時間ほど歩くと大変な事態が起こってしまったのだ
そう、俺は遭難してしまったそうなんだ