02.エルフとの遭遇
よくある、森で美女との遭遇パターンのやつです
目が覚めると、俺は森の中にいた
いや、正確には覗き込むように美少女の顔が近くにあった。
「わ!!」
「キャッ」
俺の驚く声に吃驚して小さな悲鳴があがる
「えーっとゴメンね驚かして・・・」
そう謝罪すると、その美少女は気にしてないと言わんばかりに、首を縦に軽く頷いた
「「・・・・・・・・・・・・・」」
沈黙が続く
「えっ「あっ」」
声が被る、
「どうぞどうぞ」
俺は彼女に発言権を譲る。
彼女は直ぐに近づいてきて、
「クンカ、クンカ」
俺の首の辺りの匂いを嗅いだ
「貴方、ハーフエルフね。なぜこの森にいるの?・・・懐かしい匂いがするわ」
最後の方は呟くように言ったので俺には聞こえなかった
「ハーフエルフ?俺が?え?本当?てかここどこ?」
疑問を疑問で返す
「自分の種族も分らないの?変わった人ね・・・ここは、私達エルフ族のテリトリーよ。これ以上村の方に近づくと、命の保障は出来ないわ」
周辺に気配を感じた、今までだったらそんな殺気のような気配に気付く事なんて出来なかった
筈なのに・・・もしかしたら、神様から貰った筈であるチート能力に関係があるのかもしれない。
そういや、なんのチート能力が貰えたのだろうか・・・
「ちょっと聞いてるの?」
ボケーっと考え事をしていると、胸ぐらを掴まれブンブン振られる。
「く、苦しいです・・・」
反射的に胸ぐらを掴んでいる彼女の手を上から握ってしまう
「キャッ『ビュッ』」
彼女の小さな悲鳴と、目の前に飛んできた矢の音が同時に聞こえた
それほど凄い弓矢の速射に驚くと同時に
反射的に頭を狙ったその矢を片手で捕まえてしまった自分に驚いた。
「あ、危ないじゃないか・・・お、俺じゃなかったら死んでいたぜ・・・」
心の平静を装い、ブレブレな口調で矢を撃ったであろうエルフの方を見ながら
カッコよく決める。
『ガサガサ』
見た方角より少し右側から、1人のエルフが出てきた
急いで俺は、何事も無かったかのように首をばれない様にゆっくりと
出てきたエルフの方へと向けた。
「す、すごーーい『パフッ』」
胸ぐらを掴んでいた美少女が、驚きの声と共に俺に抱きついてきた
幸運にも小さな胸を感じた。
「お嬢、離れてください。おい、お前直ぐにお嬢から離れろ!!」
さっき凄い勢いの矢を撃ってきた、こちらも綺麗な・・・いや、美男子なエルフが
怒りの表情と共に矢を構えた
「ええ!!ちょっと、ええ!撃たれるから離れて!!」
両肩を引き剥がすようにお嬢と呼ばれた彼女を押すがいっこうに離れない
美男子エルフを見ると目がヤバイ、殺気もヤバイ俺死んだな・・・
抱きつく彼女は
「えへへ、すごいよ!!」
とキラキラした目で俺を褒め称える
やっと落ち着いたのか、彼女は俺から離れた『・・・残念』
鋭い殺気が放たれる!!危険だ!エロ度と危険度は比例する
「本当にすごいよ!だってオルテの弓は、エルフ族で一番なんだからね」
そういって彼女は微笑んだ
「お嬢、俺加減しました・・・50㌫の力くらいです」
『いやいや、あれ絶対本気だったよ。まじやばかったもん』
心で思うだけで、言葉にはせずに
「ガキかお前は!!」
それだけは言っといた
鋭い視線と殺気だけが返ってくる
「ねぇねぇ、ハーフエルフさん?」
最初よりもフランクなった、美少女エルフ
「ん?」
「お願いがあるの!!」
頭を下げながら上目遣いで俺の瞳を覗く美少女エルフ
なんのお願いが在るのか知らないが、男ならこのお願いを断る事なんて出来るわけがない
断る奴がいたら俺はこう言うだろうピーーーーーーとな!!(運営よりお知らせ。自粛規制が入りました)
「はい、お受けします!!」
俺は即答した。まさかあんな恐ろしい事になるとも知らずに・・・・・・
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「お嬢!!あの件なら俺が何とかします!!
こんなハーフエルフ風情に頼らなくても!!」
『ポカリ』
おいぃ、話の流れ上『恐ろしい事になるともしらずに・・・・・・』で次話だろ!!
空気を読まない美男子エルフに俺は拳骨の天誅を喰らわせた。
美男子に天誅を!(妬み)by作者
美女エルフは匂いを嗅げばその者の心意の善し悪しを見抜く力があ・・
ればいいなぁと思います。美女エルフ限定ですが