日常
この小説はリレー小説です。しかもド素人の軍団です。新しいことをやってみたくなってつい衝動的にやってしまいました。
おもしろい作品になるように頑張りますっ!
何か、夢を見た。
ピピピ、という目覚まし時計の音を聞きながら、寝起きの時間をぼんやりと過ごす。
俺の一日はいつも、起きる前に見ていた夢について思いを馳せる事から始まる。
楽しい夢も、嬉しい夢も、怖い夢も、悲しい夢も。
寝起きの時間はまだ夢の残滓が残っていて、それを思い出す事が出来る。
その独特の感覚が好きだ。
━━楽しい、夢だった気がする。
俺は夢の中でどんな冒険をしただろうか。どんな体験をしただろうか。何を思い、何を想い、何を感じ、何を観じたのだろうか。
喜び、怒り、哀しみ、楽しんだだろうか。
もはや届かない、戻りたいと願っても戻れない、そんな世界の事を考えるのが俺は好きだ。
━━だが、
「お兄ちゃーん!目覚まし鳴ってるでしょー!?止めて降りてきなよー!!」
いつもこんな声によって、それは打ち切られる。
「━━おー!」
甘美な世界への思考を止め、下の━━恐らくはリビングから響いたであろう声に返事をする。
目覚まし時計の頭をぶっ叩き、ピピピ、とずっと鳴っていた音を止める。
こうして、俺の朝は始まる。
ベッドから起き上がり、毛布とシーツを畳み、窓を開ける。
ひゅう、と少し冷たい、秋から冬へ移る季節の風が吹く。
「━━うし、」
一声気合、目を覚ます。
部屋のドアを開け、廊下へ出る。
丁度そのタイミングで、
「お兄ちゃんーご飯できてるよー早くおいでよー」
もう起きてる事は分かっているからか、先程よりも幾分か張りが抑えられた妹の声が聞こえてくる。
それへの返事はいつもより気持ち大きくした足音で返す。
階段に差し掛かったところで香る朝ごはんのそれはいつもどおりトーストとハムエッグか。
「おはよー」
とんとんと足音を立てながら挨拶を下へ送ると、「おはよー」と帰る声が二つ。
母のものと妹のもの。父は俺の顔が見えてからいつも挨拶をする。
※※※※※※
「おはよー」
学校に登校し、教室内に入ると既に登校していた他の奴らから挨拶が来る。それに応じつつ、椅子に座ると、いつもつるんでる奴らが近寄ってくる。
「おは」
そいつらに挨拶をしながら、今日の授業の日程を思い出す。
「今日は数学あるぞ、あと現国」
「あー、あったなぁ……めんどくせーなぁ」
友人の一人が置き勉してない教科を言い、それにいつもの返し文句を言う。
「月、水、金は外れだよなー」
「なー」
他の友人達が話しているのを聞きながら適当に相槌を打つ。
「そういやさ━━」
「━━あぁ、あれな、あれはさ……」
「ほぃ、チャイムなるぞー」
会話の途中で担任が入ってきて、着席を促す。
「ぇー、先生、まだっすよー」
「良いから早く座れー」
━━これが、俺の日常。
日常、だった。
初めまして、今回の話を書かせて頂いたハンデカーフと申します。
この物語は、知人数名とリレー形式でやっているので、毎回執筆者が変わります。
なので設定を忘れてるとか設定がおかしいとかあるかと思われますが、ご理解頂けると幸いです。
感想くれると嬉しいなっ(小声