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周囲の探り方

長谷川さんのようすがおかしかった次の日。様子を見るという理由でぼくとヒロトはまちあわせをしていっしょに登校した。

きょうしつの前に立って、2人でかおを見合わせてから中に入った。


「おはよー」

「よう」

「・・・・・・」


けっかは、きのうと全くいっしょだった。今日はつっぷさずに、もくもくときょうかしょを開いて、べんきょうをしていた。

となりでヒロトが明らかにイラッとしていたのを止めると、かばんをおいてから2人できょうしつから出た。


「んだよ! 長谷川のやついみわっかんねぇ!」

「ヒロト」

「なんでお前はそんなにおちついてるんだよ!」

「きっとアレは長谷川さんの意思じゃないと思うんだ」

「どうしてそう思うんだよ」

「ぼくの知ってる長谷川さんはそういうことする子じゃないもん」

「まぁ言われてみればムシとかはしないもんな。逆にビビってるようなリアクションぐらいはするもんな」

「でしょ? だからなんか原因があると思ってるんだ」

「原因か・・・」

「ヒロト、となりのせきでしょ? さいきん変わったことなかった?」

「うーん・・・あっ。あるある」

「なに?」

「手紙だよ。お前だって見ただろ」

「そっか。あの手紙もらった次の日からだもんね」


家にかえってから見ると言っていた手紙。きっとあれになにか書いてあったのだろう。


「あの手紙をわたしてたのって、たしか日野だよな?」

「うん」


キーンコーンカーン。

朝のチャイムがなってしまったため、きょうしつの中に入らないといけない。


「とりあえずきいてみるわ」

「おねがいね」


ぼくとヒロトはきょうしつの中に入った。

あの手紙にはなにが書かれていたのだろうか?

きっとぼくらを無視するように、っていう内容の文だと思うんだけど、長谷川さんもそうだんしてくれればいいのにとか思ってしまう。

そんなことを考えていると、あっというまに一時間目のじゅぎょうが終わり、またヒロトといっしょにろうかに出てきた。


「どうだった?」

「日野に聞いてみたら、後ろから回ってきただけ。その後ろのやつに聞いてみたら、後ろから回ってきただけ。んで、結局回ってきただけーばっかりでだれからなのかわかんなかった」

「そっか・・・」

「でも女子からだっていうのはわかったぜ。ほかの男子は手紙のことすら知らないやつばっかだったんだ」

「女子か・・・。こんなこというのもアレだけど、長谷川さん、いじめられてるのかなぁ?」

「だったらなおさらだろ。オレたちでとっつかまえてやろうぜ」


おちこみはじめたぼくを、ヒロトがひっぱりあげてくれたみたいだった。

やっぱりもつべきものはしんゆうだと思った。


「オレをなめるなよ。オレが本気出せば学校に来れないようにしてやっからな」

「そこまでしなくてもいいんじゃないかな?」

「他人をいじめるやつってのはここまでしてやらないとダメなんだよ。やるならせっきょく的にだ!」

「・・・もしかしててってい的?」

「それだ!」

「かんじんなところでまちがえないでよ」


そんなわけでぼくとヒロトはこうどうをかいしした。

ヒロトは主にじょうほうを集める。

ぼくは周りのようすを見て、あやしい人がいないかどうかを見る。

ヒロトのほうは、いつも通りしていても人が集まってくるので、そこからさりげなくききこみをしているようだった。

ぼくはとにかくかんさつしていた。

すると長谷川さんのところに行って、話をしている女子がいた。全部で3人。

その中には笹木さんがいた。

長谷川さんからはなれると、笹木さんたちは3人で何かをコソコソと話して、ケラケラと笑っていた。

なんかおかしい。

ぼくとヒロトが行っても話すらしてくれないのに、笹木さんたちが長谷川さんと会話をしているということだ。

昼休み。

ぼくとヒロトはおたがいが手に入れたじょうほうをこうかんした。


「どう?」

「どうもこうもねぇよ。男子の何人かからなんだけどよ、女子がコソコソ話してるのを聞いたことあるって言うんだよ」


少し怒っているのか、力をこめて話すヒロト。


「だれかまではわからなかったけどよ、『アレはいじめなんじゃないか?』っていううわさが出始めたらしい」

「多分、それ笹木さんたちだよ」

「笹木?」

「笹木さんともう2人が、長谷川さんと話したあとになんか楽しそうに笑ってたんだ」

「なにがおかしいんだよ」

「ぼくらと話さない長谷川さんが、他の人と話すと思う?」

「そういうことか。長谷川の友だちのすくなさをなめたんだな」

「それ長谷川さんに言ったらダメだよ」


するどいんだかにぶいんだか。

なにはともあれ、犯人がわかった。次はおいつめかただ。


「なんかぼくらヒーローみたいでかっこいいね」

「ヒーローなんだよ。長谷川を助けてやるのがオレと怜央の役目だ。ヒロトの『ヒロ』と怜央の『オ』で『ヒーロ』『オー』だ!」

「ごめん。それかっこわるいからにも言わないでね」

ここまで読んでいただきありがとうございます。

感想とか書いていただけると嬉しいです。


ダメですね。

完全にネタを挟まないとダメなようです。

テニミュで一番好きな曲は『イリュージョン』な作者は、ネタを挟まないと死んでしまうので、大目に見てください。

笑いがちょこちょこあるからコメディなんです。


次回もお楽しみに!

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