自分を確認しよう
再び覚醒した時にはさっきとは違い、異常な位清潔だった。さっきが汚過ぎたからか、余計に空気が美味しく感じられる。どうやらここはお屋敷の中らしく部屋自体は無駄にピンクで統一されており、尚且つ高そうな家具ばかりがズラリと並んでいる。そしてさっきの汚い姿では無く、綺麗なワンピースを着た自分の姿が鏡に………って。
------って俺、女になってる…?
異常な位白い肌に細すぎる体、綺麗過ぎる顔立ちのどこからどう見ても「女性」が鏡にはいた。しかしアジア系というよりも、どちらかと言うとヨーロッパ風の顔に驚きを隠せない。自分が動くと鏡の「女性」もやっぱり動く。あの神か悪魔か分からない女との会話を思い出す。確か〝人間になれただけで運が良い〟とか〝性別も何もかもランダム〟とか言っていたよな。という事は俺は人間になれたから、まだラッキーな方なのか。
そんな事を考えていたが、さっき瞬間技を目の当たりにしたのだけれど…、結局ここは一体何処なんだ?
ここから出ようとドアの所まで歩いて行くと、見事にロックがかかっており外には出れない。俺は力ずくで開けようと必死にドアノブを引っ張るがビクともしない。俺は諦めて窓からの脱出を試みるが、窓など存在しなくて、結局ベットに横になると言う始めの状況に戻った。
「お目覚めになられましたか?」
「…え…?」
気が付くと真後ろに女の人が立っていました。…心臓に悪そうだな、オイ!物音しないで入っくるのが主流なのか、何なのか。声を掛けて欲しいもんだ。女はよく見たら…ってよく見なくても分かるんだけど、喋り方とのギャップが凄い。
「どうされましたか?」
そう問いかける見た目年齢(10)程の少女。後ろ向いて声だけ聞いたら馬路30歳位に聞こえるのにな。幼女の格好はシンプルだけど、スカートが超絶短い。太ももはがっちり見えている。
「いゃ…、俺は何でここにいるんだ?」
「さぁ、どうしてでしょうか?」
答える気が無いなら問いかけないでくれ。俺は幼女にそう言いたかったが次に声を開いたのは彼女だった。
「じゃぁ、行きましょ。」
その瞬間、予想はしっかりしていたんだが瞬間的に場面が変わっていた。転生してから移動手段は「瞬間移動」みたいなノリになるほどよく出てくるな。別に嫌な訳じゃないんだが、ちゃんと前置きが欲しい。一言しっかり言って欲しいモンだな。