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目覚めた時には檻の中





鼻に付く匂いが充満しており、吐き気がして目覚める。まるで腐った生ゴミをそこ等にブチまいた様な匂い。あの噂のゴミ屋敷付近に行った時も尋常じゃなかったがそんなのじゃ比べ物にならない位臭い。



「お…おい…アル!大丈夫か…?」



ゆっくりと目を開けると物凄く汚い格好をした親父が何かを叫んでいる。気が付いた時には辺りが真っ暗かつ異様な空気の中。数秒してやっと、さっきの会話を思い出す。確か「転生」だとか「無差別事件」とか、物凄い単語を聞いた気がする。親父に体を起こされて、辺りを見回す。


「ろくなモン貰えねぇし、倒れてもしょうがないよな。お願いだから死んで俺を一人にしないでおくれ…。」


汚い親父は俺の手を握って泣いている。辺りは暗く静まり返っていたが、それでも時々えげつない叫び声の様な雑音の様な音を混じりながらもやっぱり空気が重い。


「お、お…、アル!め…目覚めたか…。」


親父は安心した様に俺の頭を汚い手袋の上からなでまくる。俺はまだまだ少ない情報の中だけれども少しだけ理解出来たのは、「アル」という人物は死んで何処かに行き、代わりに「俺」がこの体に転生したという事。それとこの汚い親父「アル」は親しかったのだろう。


汚い親父の手はやっぱり汚くて、辺りも肌寒いのにも関わらず何故かとても温かくて、俺はそんな気がしたのだ。




「ガシャン!!!!!」




急に辺りから金属音が木霊こだまする。俺は身震いして辺りを見回すが、先ほどとの変化は明らかだった。周りにあった金属の壁が瞬時になくなり、その瞬間今までは存在しなかった「光」が差し込む。しかし、隣に居た筈の汚い親父は消えうせ、俺の周りにある光しか見えない。

 そして瞬間的に現実で言うと警察官の様な服を着た、女が現れる。


「-----29931だな。お前の買取先が決まった。良かったな、物凄く金持ちだとよ。物凄く運が良かったと思え。」


そういい残すと、腕の上にバーコードを読み取る機械のような物をかざし、瞬間的に消えた。…一体何が起こっているんだ?「転生」とやらをしてから本当に意味が分からない。あのさっきの汚い親父はどうして消えたのか。そしてさっきの女は何故瞬間的に消えたのか。


謎が残るまま、俺の意識は消えていく---------------------.

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