表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/26

幕間 モルス国のとある小さな家庭の会話

とある小さなダークエルフの家の、ごくごく普通の会話。

「......ねえねえお母さん、人間ってどんな生き物なの?」


「お母さんは知ってるんでしょう?人間がいた時のこと。」


「ええ、知ってるわよ。でも人間は、お母さんが子供の時にはもうとっくに少なくなっていたわ。ただその頃はまだ、街はずれの森にいけば小さな集落があったものよ。」


「でも女王陛下が、人間をみんな殺してしまったのでしょう?」


「そうね。女王陛下が即位なさったのが、お母さんが生まれる五十年前(ほんの少し前)だったかしら。女王陛下は人間を見つけたら、差し出すようにとおっしゃったの。お母さんも何度か、女王陛下に人間の集落をお教えしてご褒美をいただいたのよ。」


「何で女王陛下は人間を殺してしまったの?」


「人間は狡猾で、傲慢で、強欲で、残虐な生き物なのよ。大した魔力も持っていないくせに、自分達(人間)以外の種族をとことん傷つけたり、慰み者にしたり、おもちゃにしたり、たくさんひどいことをしたの。だから女王陛下は、人間を絶滅させようとしたのだと思うわ。」


「メリバ女王陛下以外にも、ローシュの女王とかいろんな国が人間を嫌っているよね。でも、レイナ・アヴェーグル宰相は人間でしょ?なんでメリバ女王陛下はアヴェーグル宰相を殺さないの?」


「なぜかしらね。それはお母さんにもわからないわ。でもアヴェーグル宰相がこの近辺の国では最後の人間だというから、殺すのが惜しくなったのかもしれないわね。」


「たしか他にも、東の果ての国や北の果ての国にも、人間がいるらしいって聞いたよ。」


「そうね。でも彼らもいずれ死んでしまうでしょう。女王陛下はアヴェーグル宰相を嫁がせようとはお思いにならないでしょうし。なにより、ああなってしまったからね...。」


「人間はもう、滅んでしまうんだね。」




















「――でもきっと、人間の崇める()()はお喜びにならないでしょうね。きっと、”世界の終わり”が、人間がいなくなる事だと信じてやまなかったでしょうから。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ