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闇と光の物語 ~神が人間を創造した理由~  作者: synaria
転生から王立学院一年生
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熾天使以外の七大天使とファイフの授業

 で、熾天使も兼ねた七大天使の説明は終わって、残るはあと三天使。

 次、ジョルジュ先生が教えて下さったのは、エレミエルという大天使だ。私は今まで聞いたことがなかった。……っていうか、上の熾天使が有名過ぎて、他を知らないっていうのもあるんだけど。


 大天使エレミエルは、人魂に人生の反省を促したり、インスピレーションをもたらす大天使という。

 “神の慈悲”という意味の名前を持ち、精神的価値をもとにした行動や考え方を触発し、聖なる英知を与えるという。

 ……なんて、哲学的な天使なんだろう……

 そういえば、哲学と言えば、ウリエルがそういえば哲学を司っていたと思う。

 あと、ウリエルは”聡明”だけど、こっちのエレミエルは”英知”か。めちゃ賢そうだな。おまけに”インスピレーション”まで司ってるし。

 とりあえずウリエルみたいに”賢い系”を司りつつ、かつ想像力と英知でもって内面も司るすごい大天使っていうのは覚えておこう。 


 ハニエルは、前回のエレガンドゥード山で神体山を解放した直後に現れた大天使だ。

 めちゃキレイで、それでいてどことなくアドリアーナ先生にも似てたから、とっても覚えている。

 そして、ハニエル自身も仰っていたように、美と優雅を司る天使だと、ジョルジュ先生も仰った。

 美と優雅か……なんて魅惑的な響きの言葉だろう……。

 私は前世でアニメとか見てたし、美しくて優雅な女性キャラはめっちゃいっぱい出てたから、本当に憧れてしまう。

 特に異世界転生ものは、中世ヨーロッパの皆さまが美しくて優雅で、髪型からドレスまで豪華だし、本当に目の保養になったもん。

 で、リアルに中世ヨーロッパ風の世界観である異世界に転生してしまった私は、容姿はもう、最初鏡を見た時、顎を抜かすかと思うほど驚愕レベルで美人だったんで、本当にかえって申し訳なくなってしまった。

 ……だって、慣れないんだから、仕方ないよね。

 でも、私だけじゃなくて私の周りにいる女性は、養母様を筆頭にメイドのドミだって、アドリアーナ先生だってめちゃ美人だし、逆に容姿が劣っているほうがこの世界では目立ってしまうレベルだ。なので、ちゃんとバランス考えられているんだなあと思い、ちょっとほっとした。

 っていうか、容姿が劣っている女性っていうのを、こっちの世界では見たことないけれど。

 ハニエルに適性があると言われて宝帯を賜ったアドリアーナ先生、既にめちゃ美人過ぎるけれど、何か変化はあるのかな?

 もしそうなら、ちょっと楽しみにしていよう。

 ただ、露出が激しすぎるのは、もう少しなんとかしてもらいたいとは思うけどね。だって、目のやり場に困るからさ。


 最後の天使はヨフィエル、芸術、直感、理解力、喜び、魂の啓発などを司る大天使だ。

 芸術系の天使って、何かさらに神秘的な感じが増したようで本当ステキよね。

 それにしても司ってるものが色々と、芸術に直結しているように思う。

 芸術には直感は必須だろうし、芸術を表現するためには理解力もいる、そして芸術に触れて楽しいなって思う気持ちや、魂の啓発なんてホント哲学的だな、心で感じることが、とても大事なんだと思う。


 それにしても神様は、芸術も嗜まれるのか……ま、それもそうか、長い年月を生きて、世界再創造も何度かされて、その中で芸術的センスみたいなの、入れたことあるだろうし、当然と言えば、当然だよね。

 でも、その芸術を、七大天使の中に入れてくるというところが、神様の粋なところだなって、ちょっと思ったりした。


 でも今日は、七大悪魔と七大天使の授業だったんだけど、七大天使の授業されたなら、ついでに担当聖具のお話も、聞きたかったな。

 クラウス先生の授業でもまだ教えてもらってないんだけど、先日のエレガンドゥード山の解放のとき、『宝帯と言えば、ハニエルでしょうか』みたいなこと仰ってたし、ご存じとは思うのよね……。

 王族のみの、秘匿情報? でもって、私はナンチャッテ王族同等扱いらしいんで、私にも話して下さったのかな?

 まあ、今後授業で習えるならいいけれど、もし習えないなら、一度クラウス先生に、お伺いしてみてもいいかなって思った。




 それから、座学だけでなく魔法の授業などもこなしつつ、今日はファイフ、魔笛の授業だ。

 魔笛のクラスは学年の垣根を越え、難易度順に、全校生徒合わせて四クラスに編成される。私はクラウス先生の特訓の甲斐あり、一番上の最上級クラスに入ることができた。ルーク兄様も一緒だという。とても楽しみだな。


 あと、ほっとするのが、一年生闇クラスで同じクラスの一部の女子がいないことだ。

 その、私のことを煙たがっている女子たち、最近はちょっと、煙たがってるでは済まないかな……最初は無視と陰口くらいだったのが、最近は体をわざとぶつけて来たりするようになった。

 その主犯格の女子、マケイラ・パーラー様が、とてもイヤなんだよね……そのイヤっていうのは、虐めをするからイヤっていうのももちろんあるんだけど、なんか雰囲気が、表現難しいけど、普通じゃない気がするというか……

 ちなみにその女子は、実は王都トリアスオービス出身ではなく、他領地のフォータニア出身だ。

 普通貴族の子供たちは、基本出身地の学校で学ぶんだけど、例外となるのは、他領地でトップ3の成績に入るか、王の側近以上の推薦がないと、入学または転入できないことになっている。

 で、他領地でトップ3になるということは、一年生時はその出身地の学校で過ごさないと成績が分からないので、一年生のときから他領地からの入学となると、推薦があったと見るべきだと思う。

 でもじゃあ、推薦をもらえるほど何かその子に秀でたところがあるのかと言うと、そういうのは全く感じられない。

 座学のテストでも、魔法の授業も成績は下のほうだし、このファイフの最上級クラスにも当然いなくて、確か初級クラスだったんじゃないかな。推薦される要素が、今のところ私には、全く分からないんだよね。

 おまけにあんなに性格も悪くって……

 まあ、私がその子に対してとてつもなく苦手意識を持っているんで、自然と見る目が辛くなっているのかも知れないけれど……。


 ちなみに、ルシフェルは最上級クラスには入れなかったと言っていた。まあ、おおかた例のナンチャッテ超絶技巧を披露して、ドン引きされたんじゃないかな?

 って、さすがにレベル分けの演奏で、ふざけたことは、しないか……いや、やっぱりルシフェルのこと、ちょっぴり軽くジョーク飛ばして「間違えちゃった」、テヘペロとか、可愛らしくやってそうな気がする。そして、皆んなの笑いを誘い、クラスの人気者になってそうな気がする。

 ルシフェルは楽しくて、太陽みたいに明るいからさ。


 ……光クラス、いいなって、ちょっと……いや、凄く思った。

 

 そんなことを考えながら音楽室に着き、扉を開けると既に多くの生徒たちが集まっていた。

 私はなるべく、授業が始まるギリギリに教室に入るようにしている。なぜかというと、早く教室に入ってしまうと、例の女子たちが何をしてくるか分からないからだ。なので、授業と授業の間の時間は、”集中して勉強できるから”みたいな体で、寮に戻り時間を潰している。

 前世で虐待受けてた時は、いかに一目につかないよう、帰宅時間を遅くするか、少しでも被害を押さえるため、目立たないようにするか、そんなことばかり考えていたので、こんなことには、慣れている。

 ただ、転生してまでそんなことに腐心しないといけない身の上が、とても悲しいなとは、思うけれど。


 その生徒たちの中に、ルーク兄様がいるのを見つけた。多分同じ学年のお友達たちじゃないかな、楽しそうに談笑されている。

 でも私を驚かせるのが、そのルーク兄様に注がれる女子生徒たちの熱視線……

 そうか、ルーク兄様、この王立学院でアイドル的存在のようだ。

 分かる。だって、めっちゃカッコイイもん。

 あと、オーラもスゴイ。教室に入って来ても、目立ってるからすぐにルーク兄様だって分かった。

 ステキな人が私の兄様で、すごく誇らしく思っていると、ルーク兄様が私に気づかれた。

「ソフィー!」

 私に呼び掛け、お友達であろう男子生徒たちの輪から抜け出し、私のところまで向かってきた。

 相変わらず、琥珀の髪と金色の瞳が輝いていてステキ過ぎるし、あと、正直王立学院での生活が辛いんで、ルーク兄様の笑顔をを見て、心底ほっとした。


 なんか、心に沁みるな……。


 私は兄様にお会いできたのが何だかとっても嬉しくなって、少し急ぎ足で兄様のもとへ向かっていくと、教室が一瞬、ざわっとした。

 主に、女子たちの声だ。

 ……ヤバい。これは自重したほうがいい? 妙な嫉妬を買ってしまうかも。

 でも、ルーク兄様は私の方へ向かって歩いてきて下さるのを、止められそうな雰囲気ではないし、どうしようか……。

 私はふと周りを見た。音楽室にいる生徒たちは、男女問わず私のほうをチラチラ見ながら、こそこそと噂話をしている。


「ああ、あれがボールドウィン侯爵家の養女?」

「噂ではモーゼの杖を持ってるっていう?」

「それにしても、ルーク様の妹君だなんて、羨ましい立ち位置ですわ」

「本当ですわ。わたくしも、一度でいいのにディナーをご一緒したいですわ」

 などと、口々に仰ってる。

 ファイフの最上級クラスにいる生徒の皆さまは、妬みよりも羨ましい系のほうが強いのかな? もしくは興味本位で、私のことをご覧になってるような気がする。


 今いる闇クラスの悪意に満ち溢れた視線とは、また違うと思った。


 これくらいなら、まあ、耐えられるか。人によってはだけど、自分から話しかけられるかも知れないと思うレベルだ。

 まあ、一緒にディナーは無理にしても、お話程度なら、『ルーク兄様はとっても薔薇についてお詳しいんですよ』とか、そんなお話くらいならできるかも知れない。


 なんか、今のクラスにいることが、とっても辛くなってきたな……


 そんなことを考えていると、ふと同じ闇クラスで一緒の女子生徒が音楽室の中にいるのを目の端で捉えた。

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