元気そうだね。
やあ、勇者。魔王だよ。元気?っと、凄い元気そうだね。そんなに私に会いたかった?……冗談だよ。少しぐらい寛容にならないと、モテないよ?
そんなに怒らなくてもいいじゃん。そんなにモテたいの?……あ!この前女の子食事に誘って断られてなかった?あれは面白かったわー。……ん?うわ、勇者顔真っ赤!完全にキレちゃってる!
でも、さ。ほら、ちゃんと相手の動きを見ないで動くから、簡単に転ばされる。焦りは禁物だよ。私はこの城から居なくならないから、もっとのんびりしない?
……まあ、出たくても出れない、が正解だけどね。
ちょっとだけ、君が羨ましいよ。一つの場所に縛られずに、色んなところに行ける。誰かの作った美味しいご飯も食べられる。町の人とかと話したり、触れ合うこともできる。
それに比べて、私はずっと独りで居続けないといけない。君が、勇者が私の息の根を止める。その時まで。
……あーあ。せめてある程度知能があって、話の出来る魔物がいればよかったのに。作れるの、ぜーんぶ野蛮な奴。ほんと、つまんない。
たまには迷い込んでくる旅人とか、いてもいいのにって、思わない?……だよねぇ。この城の見た目じゃあ、ね。結構ボロい見た目してるし、何よりオーラがヤバい。あれじゃ、誰も来ないよ。
そうだなぁ。例えば、お城のパーティーで見るような、可愛い色のお菓子で作られた、素敵なお城……とかだったら、誰か来てくれたかなぁ。
……今日はちょっと喋り過ぎたかも?まあ、話し相手になってくれるの君しかいないし、ちょっとは大目に見てね、と。
はい、チェックメイト。おやすみ。




