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この2人……お笑い要員?

唐突に始まり唐突に終わる……を、モットーにしております。

 う~ん……まずは何を聞こうかな。聞きたい事が多すぎて困っちゃうなぁ…。


「えっと……。そうですね、ここはどこですか?」


 うっわ………無難な質問になっちゃった上に、今出た声って本当にボクの声?何か女の子っぽく無かった?腕輪の機能ってこんなに声質まで変わるんだ。


「は?……………こちらは聖なる森、ストラテで御座いますが……もしや場所が分からずにご光臨なされたので御座いましょうか?」


 あれっ?銀のローブの人が怪訝そうな表情をしてる。ボク……何か変な事でも聞いたのかな?でも、実際知らないしな。嘘ついてもしょうがないし。


「はい。ボクは気付いたらここに居ましたから…」


「気付いたらここに居た……で、御座いますか?ふむ……ボソッ……妙だな」


 うえっ。妙って言われた。まぁ確かに妙な出来事だったけども、人から言われるのって地味にショックだ。


「あ…後は…そうですね、お2人にはボクがどう見えてますか?」


「………………………どう、とは?」


 何を言ってんだコイツは?って表情でボクを見てくるアルビーさん。


「はいはいはいっ!自分には伝承で聞いた聖なる神獣ルギィと見受けられるっス!!」


 灰色のローブの人物が元気に手を上げながら、ボクとアルビーさんの会話に割り込んで来る。さっきまで怯えていた癖に、聖なる神獣とやらに見えるとは、一体どういう事なのか?


「ジオ……。神獣様に馴れ馴れしいぞ!少し黙れやっ!」


「っ……ぎゃぁぁぁぁぁ!!!」


 ジオと呼ばれた灰色のローブの人は、アルビーさんに顔面を掴まれて締め上げられていた。

 正にアイアンクロー状態だった。可哀想なのでアルビーさんに放してもらえないか進言してみる。


「あの…。アルビーさん?その人……可哀想ですから、放して上げて下さいませんか?」


 ボクがこう頼むと、アルビーさんは瞬時にジオさんの顔面を掴んでいた手を放り出すと、慌てたようにボクに向かって頭を下げた。


「神獣様の御前で、この様な無様な姿をお見せしてしまい、大変申し訳御座いません。それと、わたくしごときに敬称は必要御座いませんので、今後はアルビーとお呼び下さいませ」


 いっいやぁ……仮にもボクより歳上の人に対して、敬称を付けずに呼ぶのはいかがなものかと思うのですが。


「いえ、無様などでは無いですよ。それと、先程から仰られている神獣様とは一体何なんですか?」


「はっ?」


「えっと……ボクは気付いたらここに居たので、何故ここに居るのかがよく分からないし、身体は毛むくじゃらだし、いきなり出会ったあなた方には神獣様って言われるし……。アルビーさ………アルビーは知っていますか?」


 アルビーさんと言おうとしたら、強い眼差しで遮られたので、直ぐにアルビーと呼び捨てにしました。

 意思薄弱なボクを許して欲しいです。アルビーさん身長が絶対2メートル以上はあるし、威圧的で(偏見)恐かったんだもん。


「先輩………これは一体どういう事なんスか?神獣様はどうされてしまったんスかね?」


 アルビーさんのアイアンクローから復活したジオさんが、アワアワと慌てながらアルビーさんに詰め寄る。


「……………俺にも分からん。詳しくは神官長様に聞かねばならねぇ。このまま神獣様を神殿にお連れせねばなるまい」


「ああ、そうっスね!脳筋の先輩じゃあ、分からなくても仕方ないっスよね?じゃあちゃっちゃっと神殿に戻るっス!」


 ジオさんがボクに近付くと、両手を拡げてこう言った。


「さあっ!神獣様っ!一緒に帰るっスよ?」


 と。


 余りにも突然の馴れ馴れしい発言に、ボクとアルビーさんはその場で固まった。


 ジオさんは物凄く良い笑顔だったのだが、数秒後ジオさんはアルビーさんに頭を殴られ、地面をのたうち回る事になるのであった。





現在暑さも和らいできました。やっと眠れるよ。

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