表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
END WORLD SURVIVOR  作者: キノコ狩り
~0章~ 崩壊編
1/7

 第一話 終わりの始まり

 どうも! 勢いで投稿させて頂きました! キノコ狩りです! 初作品です! 誤字や脱字等、分かりにくい表現等がありましたら、ドンドンご指摘下さい! どれも参考にさせて頂きます!!


(あーー、めんどくせェ)


 西暦2050年12月のとある月曜日、

 俺達学生にとっては、一週間の中で最悪のモチベーションで学校に行かなければならない日。


 風が強く、防寒対策として着用しているマフラーやセーターは、追い風に翻り、露出した肌に真冬の風が容赦なく突き刺さる。

 ブレザーやカッターシャツは無いに等しいものだ。

 日本の冬はこんなにも寒かったのか、今更だが思う。

 目を細くし、眉間に(しわ)を寄せながら寒さに講義する。

 まるで、友達のすべりすぎるギャグを半永久的に聞かされている気分だ。


 そんな中、黒い髪を風に揺られながら零乃才羽ぜろのさいはは今日も上がらないテンションで学校に行く。

 細い体で息を切らしながら、 

 旧型のモーター付き自転車をこぎ、面倒くさい坂を登って某コンビニに着くと、

 いつも決まって待っている奴がいる。


「ウィー……」

「お、サイハ! 今日は早いな!」

「……!?」


 このいつも明るすぎて、こっちが干からびるくらいの声の持ち主と性格は、峰山秀みねやましゅう


 バカで結構無茶をするが、ちゃんと信念を持った奴だ。

 そんな性格だからか、クラスメイトからも信頼されている。


 そんなバカで結構無茶をする峰山くんは、今日も無茶をしていた。

 上半身は通気性の良い半袖で、下半身は太股位の長さの半ズボン。

 俗に言う体操服で真冬の中、登校していた。

 こっちは見ているだけで鳥肌が立ちそうなのと、気持ち的に、


 ……何か可哀想だ。

 

 高校生活3年。この3年目も、毎日全く変わりばえのない通学路を自転車で通っている。


「昨日のゾンビ。

 あそこで回るのやめなかったら、絶対ラウンド100いってたんじゃないか?」


 (いや、まずはゲームの話より服を着ろよ!! 

 その服装は流石にないぞ!?)


「いや、どっちにしろ終わってただろ、誰もパワー上げてなかったじゃねェか……。

 それよりも、お前そんな格好で寒くねぇの?」


 ど直球でバカだろは流石に酷いと思い、

 当たり障りの無いように聞いてみた。


「うん、寒くない、むしろ暑いくらいだ」

「あぁ……、そう……」


(だめだ、こりゃ)


 こういったどうでもいいような会話が、

 サイハたちの日常だ。

 つまらない会話をして、のんびり帰る。

 こういう人生に2人とも満足していたのかもしれない。


 先生共は、やれ就職だ。

 やれ勉強だと、毎日毎日懲りずに俺達に向かって言ってくる。

 誰になんと言われようが、動き出すのは自分なんだ。

 誰からも指図を受けない。

 動く時は自分の意思で動く。

 この言葉をモットーに毎日のんびり生活していた。

 そういう日常。これがサイハたちの日常。

 これからもずっと続いて欲しかった日常。

 だがその日常は、なんの前触れもなく、非日常へと変化していく。


「あーあ、ゾンビがはびこる世界だったら、俺達結構生き延びるんだろうな……」


 そうシュウが言った瞬間ーー。


『ドッゴオオオオオオオォオオォォォオオオンンンンンンッ!!』


 まるで天が割れた様な凄まじい轟音が響く。


 雷が落ちた。

 快晴なのにだ。

 しかも学校付近に。


 そんなことは意に介さないのか、二人ともか弱い少女みたく昇天寸前まで驚いていた。


「あ、焦ったァあああ!! 晴れてんのにいきなり過ぎだろ……

 ビビったァ……ま、ビビってはないけどな……」

「い、一体どっちなんだよサイハ……手が震えてるけど?

 俺は勿論、ビビら……」

「お前もな、"体"が震えてるぞ、服着ろ」

「……」


 この時はこんな戯れ言を言っていたサイハたちを、未来のサイハたちがみたらなんというだろう。


 戯れ言を言っている内に、学校に着いた。

 とくに何も変わったことはなく……。

 いや、変わった事と言えば、シュウの服装だろうか。

 寒々しい格好から、ちゃんとブレザー姿になっている。

 先程シュウは、正門に立っている教師に呼び止められ、

 服装の事、その他諸々、説教をされていた。


 まあ、それもいつもの事なんだが……。


 そんなこんなで、いつも五月蝿い先生共の挨拶と、三年間で作り上げてきた友達の数々。

 校長が花壇の花に水を撒いた跡。普段通りの学校だ。


 廊下を歩いていると、他生徒からさっきの雷の話がちらほら聞こえてくる。


「おい……学校にさっき落ちたよな?」

「眩しかったぁ~何でよりによって避雷針さけて校舎内に……」


 ちらほらちらほらとまぁ噂が広がっている。やはりここら辺に落ちていたのだ。


 サイハたちは気にもせず教室がある三階へと登って行く。

 階段を登っている途中シュウが嘆く。


「ああぁ、勉強しないと……このままじゃ進路がぁ……サイハ、勉強手伝ってよ!! 

 IQアイキュー180だろ? 

 少しでもいいから、俺に貸してくれ!」


 シュウがすり寄ってくる。気持ち悪い。

 しかもIQ180というのをモロで言われるのはウザイ。


「忙しい奴だな。お前そう言って、今まで何回家でゲームしてんだよ。

 今日もどうせゲームするって」


「そんな事言われたって、しょうがないじゃないか!

 家に帰っても父さんと修行か、ゲームしか無いんだから」


 まるで何処かのエ○リみたいだが、気にしない。

 気が向いたら、

 ピ○子を連れて来ようと思う。

 

 サイハたちが話しながら三階まで登ると、

 シュウは自分の教室の前に人だかりができていることに気づく。

 シュウはすっと、目を見据える。


(……ん? なんだ……?

  ここからじゃよく見えないな……)

 

 教室の方へ向かっていくと、人だかりの原因がいた。


「あぁあああ!! お腹痛いぃぃい!!」

「おいおい、外山ぁ、たこ焼き食いすぎたんやね?

  はっはっはっは!!」


 何やら腹を壊したのか。外山が腹が痛くて叫んでいるみたいだ。

 トヤマはシュウと同じクラスメイトだ。 

 少しからかい概のある奴。いわゆるいじられ役というものだった。

 いつものように同じクラスの誰かからいじられているのだ。

 

 だが、トヤマの様子がおかしい。


 腹の痛みには限度がある。 

 あいつの叫びは明らかに腹が痛くて叫ぶ域を超えていた。

 流石におかしいと思い、人だかりを掻い潜りトヤマに駆け寄る。


「おい、トヤマ大丈夫か?」

「あぁ、ヤバい、吐きそうやわ」


 いつもはトヤマ相手にこんな善人染みたことはしないが、今は別だ。


 それほどに、この光景は、明らかに何かがおかしかったーー。


 外山の首が下にガクンと落ちた。サイハの頭に一抹の不安が過ぎる。


「!? なぁ、トヤマ?

  オイ、トヤマ!!」


 返事が返ってこない、ただのしかばねのようだ。

 じゃない、本当に何も言ってこない。本当にしかばねになってしまったのか?

 気になってトヤマの顔を覗き込む。

 すると、目に映ったのは、

 とんでもなく歪んだトヤマの顔だった。


『ぐぢゅり』


 トヤマの口の中から奇妙な音が漏れる。

 サイハの予感は的中していた。

 ムクリと、外山は何事も無かったかのように、いきなり立ち上がる。


「と、外山? もう、大丈……

「グォォォォオinveゔぇあqmydyあ"あ"あ"いえすイエスYesいぇす位絵姿いええええええああああス!!!」


 人間の言葉ではない。

 母音もクソもないような、有象無象の雄叫びと共に、

 トヤマはサイハに向かい、腕を思い切り振り下ろしてくる。


「サイハ!!」


 シュウが間一髪の所で飛び込んでくる。

 シュウから突き飛ばされ、ギリギリの所で腕をかわす。

 先程サイハがいた所に、コンマ一秒遅れてブンッと、

 人の腕では鳴らない威勢の良い音が、教室内に響く。


『バカアアァアンン!!』


 廊下を覆っているタイルが勢いよく砕け散った。

 それを見ていた周りの生徒達の血の気が引く。

 シュウは外山に戦慄しながらも、サイハの無事を確認する。


「……っ!! 大丈夫かサイハ!?」

「くっそッすまねぇシュウ!」

「……いいんだ、それより……トヤマは……」

「あぁ、全くわかんねェ。なにがどうなって……!」


 ノロノロ……と形容出来そうなゆっくりとした動作でトヤマは。


「オオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 

 トヤマの人間離れの咆哮は、付近の生徒達の鼓膜をビリビリと震わせ、たちまち学校を覆い尽くす。

 同時刻。

 学校の至るところで叫び声が聞こえてくる。

 恐怖へのカウントダウンが終わる。そしてーー

 

 ーーこれから始まる『オワリ』の幕が上がった。

ふぅー! 何とか! 纏めるの大変です……皆さん良く頑張っていますね……私も頑張らせて頂きます!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ