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鉄薫る世界にて  作者: キャバルリー
定例会議事録
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2012年 4月19日

2012年 4月19日 定例会議事録


フォスター「では、今月の定例会を開始する…が、その前に先ほどの例の襲撃事件については、皆の協力もあり迅速に処理することが出来た。私からも礼を言わせてもらう」

シルヴァーニ「しかし向こうも焦ってるみたいだなー。勝てる見込みのない戦いを挑んでくるなんて」

プレグレッフィ「気持ちは分かるんですけどねぇ、何てったって定例会は我々が一斉に集うんですし」

フォスター「襲撃してきた連中のうち三人の捕獲に成功した。相手が何処の勢力か…概ね見当はついているが一応吐いて貰わせる」

清龍「見当がついてる?えらく早いな。アレが出てきたのは先月の末辺りだったろ」

フォスター「ふむ、今回の定例会の議題でもあるこの組織についてだが、調べたところやはり新興勢力と見て間違いない」

日久「ほぅ…根拠はどこにあるのでしょうか?」

シルヴァーニ「あいつ等、俺達の下の所に商談しに来たんだわ。向こうは戦力を隠すつもりなんて毛頭ない、真正面から挑んでくるつもりだな」

日久「シルヴァーニさんの所と商談?向こうの要求は?」

シルヴァーニ「武器の販売、唯一つ。どうも上に俺がいることを知らなかったらしい」

清龍「はぁ?じゃあ向こうはこの街のことを何も知らないヒヨッコってことか?笑わせやがって」

ルドマン「…で、商談には応じたのか」

シルヴァーニ「客は客だ、金もあったし。それに流した所ですぐ取り押さえられるだろうしな」

ルドマン「ロシア野郎…武器を流すことで被害を被るのが分からなかったのか」

プレグレッフィ「ルドマンさん、あまりお熱くならないで」

ルドマン「…私達の区域で子供が二人射殺された。何の関係もない、ごく普通の家庭のだぞ」

ゼネリ「こちらの店も一軒潰された。娘達も皆殺しだ」

日久「我々の所の住宅街付近にも度々武装して歩き回ってるようでしてね、そろそろ重役に死傷者が出てもおかしくない」

シルヴァーニ「あー、悪かった悪かった。情報つかめたし、俺達のほうも精力的に潰しにかかるから、それでチャラにしてくれ、な?」

フォスター「確かに被害は小さくない…が、我々もイブリースに頼んで潰させている最中だ」

清龍「ふん、フォスター家お得意のイブリース贔屓か。それで現在何処まで潰せた」

フォスター「首は30。それぞれ5、6人のグループの中の一つを持ってこさせているから、概ね200程度だ。冷凍庫に入れてあるから持ってこようか?」

清龍「遠慮しておこう。だが一体いつの間にそれだけの人数を向こうは送り込ませたんだ」

プレグレッフィ「それが、どうも顔を見せてもらった感じ半数以上がこの街に住み着いたギャング連中でしてね。どうもその辺りを集めて勢力拡大を図っているようで」

ゼネリ「現に、店を襲ったのも元々我々が面倒を見ていたギャングの一つだった。金か何かで買収されたのだろう」

フォスター「その金か何かについてだが…というか一番厄介なのがそこなのだが、どうやらヤクで釣ったらしい」

シルヴァーニ「つくづくこの街のことを知らない連中だ、よりによってお薬か」

ルドマン「子供を殺した犯人を検査したらコカインの使用が認められたそうだ」

フォスター「若いギャング衆にとっては我々と敵対するリスク以上に快楽のほうが欲しかったようだ。ただ安易にヤクが出回った以上もう全力で潰すしかない」

日久「…で、敵のトップは?何処から来た連中で?」

フォスター「メキシコ系の麻薬カクテル、エル・ネヴォ・レイ。現地ではそれなりの勢力らしい」

清龍「メキシコ系だって?全く懲りてないな」

プレグレッフィ「で、我々7大ファミリーの中でその組織と繋がりがある所はあるんですかねぇ」

フォスター「現状、シルヴァーニ以外のファミリーとは対立ないし完全に敵対状態にある訳だが…シルヴァーニ家に問おう、エル・ネヴォ・レイとはあくまで商談に応じただけ、間違いないか?」

シルヴァーニ「間違いない。麻薬馬鹿と手を組むほど俺達だって腐っちゃいない」

フォスター「そうか。ではこの時をもって新興勢力、エル・ネヴォ・レイはキャスタニアの治安を悪化させる存在と断定し、徹底排除を試みる」

ゼネリ「娘達の仇は取らせてもらう。我々ゼネリ家も全力をもって粛清する」

ルドマン「右に同じく。一般人に危害を加えるゴミ虫は駆除する必要があるからな」

清龍「こちらも善処しよう」

日久「我々も対処しましょう」

フォスター「あくまで新興勢力の排除のみに力を注ぐこと…まぁ、心配はいらんと思うが」

プレグレッフィ「新興勢力は潰す方向で満場一致ですね。此処は各々頑張りましょうか」

フォスター「それでは以上で主義題を終了する。他に何もないようなら定例会は閉会、帰り道は気をつけるようにな」

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