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奇跡の双子  作者: 白狼
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双子の秘密

騎士団とイースが城を出た頃、何人かが押し殺したように肩を震わせた。それは次第に大きくなり、終いには全員が声を上げて笑だした。

「ほんと、お前には驚かされてばかりだ!!イース、いやトーラ!!」

そう言ってボワゾールが背中を強く叩いた相手はフードを被った人物、先程城の広間で自分をイースだと名乗っていた彼女だった。

10年前、双子が立てた「人々に愛される作戦」、それは、お互いになりすまして生きる事だった。

剣術遊びが好きで家に招いた剣術の師範を1年に3人も替えさせたイースがトーラになり、騎士となった。そして普通なら女性の方が強いとされる魔力だが、普通の女性の何十倍も強い魔力を持つようになったトーラがイースに代わり、賢者となった。

2人の顔立ちが両親ですら見分けがつかなかったのと、トーラの魔法で2人が入れ替わってもボワゾール以外誰も気付かなかった。

その後、双子の最高の理解者であり、イースと共に戦場に行くことになった騎士団の皆には説明をし、彼らしかいない時には2人は本来の双子の関係に戻れるようになった。

「よく知りもしないで僕のスラムを悪く言うからだよ。あいつらなんて豚みたいなだけじゃない。」

「お前のスラムではないよ、トーラ。」

「いや、もっとつっこまなきゃいけない所あるだろ、イース。」

(ボワゾールさん、この双子と子供の頃から付き合ってたんだ……。大変だったろうな…。)

不満そうなトーラにつっこむイースをさらにつっこむボワゾール、そしてボワゾールに他の騎士達がボワゾールに少しの同情を向けるという何ともおかしな光景が出来上がった。

その頃、城ではアストワールがマシャを連れて西の塔と呼ばれる小さな塔に赴いていた。


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