(2) シャレスバールド星団国家
(2)シャレスバールド星団国家
まだ10代半ばの頃はオレンジ色の強かった頭髪も、年齢と共に少し落ち着き、
ダークオレンジとなった彼の髪色。
少々癖のある短髪に、身長は178センチの普通体型。
顔だってどちらかと言えば見れる方、
なので組織内からの人気もまずまずと言った所か。
だから何度と無くお誘いはあった。
顔、体型、見返り、色んな誘惑が彼を揺さぶったのだが、
なんとか全て回避に成功し今に至る。
『で、果樹園は上手くいってるの?』
あれだけ拒否し続けた農業。
だが選択肢は絞りに絞られて、彼が逃げ延びた先が果物作りである。
『あぁ、葡萄なんて宇宙進出ものだよ?』
ナミエは能書きに用の無い人種である。
『わかった、食べてあげるから持ってきなさい』
当然、そのつもりさ!っの言葉は飲み込んで、笑顔で親指を立てるのだ。
『よし、時間だ皆集え』
組織のリーダーと呼ばれる初老の男性が声を出す時、それが始まりの合図。
2人もそれに習い集結してゆく。
ジュリアスは何時も、当然とばかりにナミエの隣に腰を下ろしていた。
横からチラチラと彼女を見る、この距離で、バレたらどうする?的な妄想を膨らませつつ。
だから話し合いの内容なんて1つも入っては来ないのだ。
ナミエの黒髪の美しさと、その整った容姿と、何から何までを記憶する為の会合。
話したりとかは、一旦いいのだ。
(無しだと思われている事を、突き付けられたくないから、かな)
『で、あるからして…我々としては許しがたき状況である!』
初老の脇を固める両腕と称される2人、の右腕が何やら言っている。
その声量に、反応したジュリアス。
でも意味は分かっていない。
『本当だとしたら、どうなるのかしら…』
さっきまで見ていた人も、何やら不安そうである。
『シャレスバールド星団国家?』
ジュリアスがその名前をようやく認識出来たの頃には、会合終わり。
シャレスバールド星団国家、大小7つの惑星からなる統一国家である。
始まりは現首都星ホールド・ディビィジィからであり、宇宙を駆け、命を懸けて、その領土を拡散していった。
首都星【ホールド・ディビィジィ】
第1の惑星【モストロ・ノーク】
第2の惑星【クリバール】
第3の惑星【エリス】
第4の惑星【マクノプーツ】
第5の惑星【シャレバルト】
第6の惑星【グリーン・ホープ】
以上の7つの星々の集合体が、シャレスバールド星団国家である。
その国民性は、単純にして唯一。
宇宙統一。
全ての星々を、
星団の旗の元に納める事。
それが国家理念であり、彼らの存在意義となる。
その国家の次なるターゲットが、ここポターシャである…。
そんな真偽の不明瞭な情報が、錯綜しているらしい。
『それは、決定事項? 直ぐに攻められちゃう話??』
一応、まったく興味がない話題でもないので、ナミエに聞いてみる。
彼女からの明確な返答は来ない。
どうやら、この話題では会話は続かない様である。
『ジュリアス、今の内に除名した方がいいよ』
喉まで出ていた別の話題を一気に飲み干し、男は続きを促した。
『いいから、大至急!』
彼女の言葉は何時も正論、だからと言って従える時とそうでない時がある。
これはきっと後者、それを彼女の眼が訴えている。
『ナミエもなら、いいよそれで』
今日のこの話題は、これにて終了。




