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あれはどうしたらいいんだろうか…。


「すげーな、相変わらず」


大河の言葉に心の中で同意する。


何に同意してるのかって?


それは、珠姫を中心に、従兄弟殿たちが競い合って声を掛けていることについてだ。

大河に聞くところによると、長男連中は澪さんたちと同じように旅館のほうで用事があるらしくて泣く泣く来てないらしい。

で、今珠姫を取り巻いているのは次男、三男辺りらしい。

顔ぶれを見る限り、昨日浴場で会ったのは長男連中だったことが分かった。


ここに居るやつらはあそこで見た覚えがないから。


あれって、敵情視察ってやつだったんかね?


あ、大河が居たのは、楽しそうだと思って参加したらしい。


迷惑な話だ。


でだ。

俺から見る限り5人中3人は可愛い従兄妹を可愛がりたいだけってっ感じなんだが(それでもかなり激しい)、後の2人は珠姫に本気っぽい。


大河にも聞いてみたが、俺の見立てたとおりだったようだ。


「珠姫、写真取ろうぜ!」

「ああ、いいな。こんなに可愛くしてるんだから記念写真は必須だよな」

「皆で撮るのもいいが、珠姫とツーショットも撮りたい」

「あっ!俺もっ!!」


どうやら記念撮影会に突入するらしい。


「よくあるのか?」

「いつものことだ」


聞けば、間を置くことなく帰ってくる返事に苦笑いしてしまった。

ちょっと失礼な反応だったか…。

しかし、珠姫を囲む5人にはばれてない筈だ。


うん、ばれてない。


てか、こっちは蚊帳の外だな。


さすがに横に居た大河には見られてしまっただろうが、俺の反応に、大河も賛成なのか、何も言われることはなかった。





「写真?いいわね、それ!皇紀くん、一緒に撮りましょう!」


やっと衣装を選び終わったのか、美佐さんが戻ってきた。

かと思えば、俺的に嬉しくない発言が飛び出してきた。


実は、写真はそんなに好きじゃないんだよな…。


「はは…一枚くらいなら」

「あら。…一枚だけ?」


美佐さん、意味ありげに見上げてこなくていいですよ?


「一枚だけで、お願いします」


こんな格好してるだけでも恥ずかしいのに、それを残すって冗談じゃない。


――冗談ではないが、珠姫の従兄妹たちだから仕方が無い。


「残念。…でも、いいわ。じゃあケータイで――大河、撮って」

「はいはい」


なんとか一枚で手をうってくれるらしい。


助かった。


「皇紀さん。私も一枚よろしくお願いします」


…。


……。


一枚じゃなくなった…。


いや、ひとり一枚と思えば……。


「おう。せっかくだし、俺とも撮ろうぜ」


……お前もか、ブルータス!




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