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お久しぶりです!

気付けば11月になりました。秋ごろに帰ってきますと書いたのですが、11月はセーフなのでしょうか?(冷汗)

今日から再開です!!楽しんでもらえるように頑張ります。






「明日からGWだな」


高知のこの言葉で、俺の高校2年のGWは幕を開けたのではないかと思う。


生徒会役員になって、1年の時より断然忙しくなり、GWのことなんてすっかり頭の中から抜けていた。


この時の俺は、「え?GW?」とアホみたいに呆けていた。

そんな俺の反応を他所に、高知がウキウキとスタンド式のカレンダーを手に持ってなにやら喋っている。

遠山先輩はGWの最後の日に予定している練習試合に向けて合宿があるとかどうとか。

星埜先輩がそれを横にいつも通り微笑んでいる。



「―…ぅ…皇!」

「っ!…ああ?」


ちょっとフリーズしている間に、高知に声をかけられていた。


「何、呆けてんだよ。…ま、いいか。それよりもGWだって!GWに何処か遊びに行こうぜ!!」

「…それは俺を誘っているのか?それとも珠姫を誘っているのか?」

「もちろん珠姫ちゃんだ」

「…」


正直者な高知に、悪態が咄嗟に出てこなかった。


不覚だ。


そんな俺の気持ちなどお見通しのように星埜先輩がニコニコ笑ってる。


笑顔を向けるの、やめて欲しい…。


「で?何処行く?水族館?遊園地?」

「それは明らかにデートコースじゃないのか?行きたければ、勝手に珠姫を誘え」

「俺が単体で誘っても、OKしてくれないと分かって言ってるのかよ」

「さあ?もしかしたらOKするんじゃないか?」

「…ケチ」

「何か言ったか、高知?」

「何もっ!」


他愛無くもお喋りをしながら、雑務を終えてパソコンを閉じる。

身の回りの整理を終えて、立ち上がる。

今日のやるべきことは終わりだった。

長居する理由も無く、帰り支度を始める。

俺に倣って片付け、生徒会室を出て行く奴らを見送りつつ、鞄を手に持った。


「皇ちゃん、帰ろう」


タイミングよく珠姫のお迎え。

どこかで見てたのかと勘ぐりたくなるようなタイミングだ。

まあ、きっと廊下で待っていたのだろう。

役員たちが鞄を持って出て行けば、終わったことには気付く。


「今日は篠川帰ったのか?」

「ここに居ますよ。宮ノ内先輩」

「…居たのか」

「はい」


篠川が珠姫の横から顔を出す。

珍しくも、2人で俺を待っていたらしい。


「た、珠姫ちゃんっ!」


嬉しそうな高知の声。

そして、やっぱりのどもり具合に呆れる。

こいつ、やり手の生徒会長の名を返上したらいいんじゃないか?

そう思った俺は正しいと思う。


「あ、あのっ…もうすぐGWだねっ!よ、よかったら一緒、に、遊びに行かない?」


おお。言いおった。

ちょっと感心した。


「皇と話してたんだっ!」


…前言撤回だ。

こんなへたれは挟んでそこのゴミ箱に捨ててくれる。


「わぁ~奇遇ですね。私たちもそんな話をしていたんですよ」


決死の高知の誘いの言葉に、スルリと入り込んできたのは篠川だった。

にっこり笑顔が何か胡散臭いと言ったら、失礼なのだろうか?

そう思いつつ成り行きを見ていると、高知と篠川の視線が俺に集っていた。


「あ?」

「宮ノ内先輩はGWに何かご予定あります?珠姫はこれといってないって言ってたんですけど」


ネタは挙がっているんだといわんばかりの視線に、顔をしかめた。

勝手に何処へでも遊びに行けばいいのに、俺を巻き込もうとする意図をビンビンに感じたのは気のせいじゃないはずだ。


「いや、俺は―」

「見つけたっ!皇くんっ!!」





オリエンテーリングの後ということで、GWです。

今の季節感まる無視ですが、お付き合いいただけたらと思います。


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