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間が空きました。
新章(?)突入です。楽しんでもらえるように頑張りますので、よろしくお願いします!
「――ってことなんだが、頼めるか?」
「はい。喜んで協力させていただきますよ」
「そうか!ありがたい!!」
職員室の傍らで、高知は、生徒会顧問である井川と話をしていた。
皇紀の姿はない。
いつも一緒というわけではないのだが、生徒会に関する事では2人セットでない方が珍しかった。
といっても、皇紀は生徒会室で別の仕事におわれていたので、居なかっただけであったのだが。
「協力してくれる生徒はちゃんと出席扱いになるからって伝えてくれな」
「了解です!」
その後も後に迫っている行事の予定について2、3言葉を交わし、高知は職員室をあとにした。
生徒の見本として誉められそうな落ち着いた歩みは、職員室のある廊下をまあがった瞬間にリズミカルなテンポに変わった。
「ラッキー!!」
高知はニッと笑って、生徒会室に向かって走り出した。
教師に見つかれば大目玉だっただろうが、あいにくそれを目撃したものは誰一人として居なかった。