星影鳥 に
フウギとムウニは。
暗い山の頂上に並んでいる、特別大きな、
二本の木々を目指して行きます。
やがて。
大木の長老たちのまわりを飛びながら、
降り立つための許可を願いました。
良い良い。
早く降りよ。
構わぬ。
派手に降りよ。
長老たちは大変喜んで頷きました。
自分たちのまわりに重なって浮かぶ、
光のすじを楽しそうに眺めています。
フウギとムウニは元気にお礼を言いました。
豊かに潤う、たくさんの葉の間に。
勢い良く飛び込みました。
山の頂上に。
柔らかな緑色の明かりが、
ふたつ、点りました。
葉から散らされた水滴は、
頂上の明かりを含んで光ります。
輪っかになり、どんどん広がって。
内側に、山を通しながら降りていきます。
雨雲の穴ぼこに顔を押し付けているのは、
双子星だけではなく、いつのまにか、
大人星たちまでが、そうしています。
みんなで体をバタバタさせて喜びました。
雨降る夜の、暗い空に。
きらきらと光るものがあります。
小さな子は、首を傾げました。
背伸びをして、あちこち眺めました。
山のあるほうを見ますと。
温かそうな緑色の明かりが、
点いたり、消えたり、しています。
小さな子は、お星の歌を小さな声で、
歌い始めました。
緑色の明かりや暗い空にある光は。
なぜだか、だんだん。
リズムが合ってきて。
ぴったりとおんなじ調子で、
ちかちかと、光るようになりました。
みんなで歌っているような気持ちになり、
小さな子は、とても嬉しくて。
もう少し大きな声で歌いました。
朝が来て。
小さな子が良い夢を見ているころ。
雨は上がろうとしています。
フウギとムウニは長老たちに、
丁寧にお礼を言いました。
双子星のために。
緑色に光る葉が付いている枝をもらって、
それぞれ、くちばしに咥えました。
雲が開いて。
光の梯子が降りてきました。
フウギとムウニは、雨粒を引いて、
上っていきます。
まるで、流れ星が。
空に帰るときのような輝きで、
二羽は、のぼって行きます。
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