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星影鳥 いち





地上は夜です。

とても。

しん。

と。

しています。


静かな闇と、雨が混ざり合って。

柔らかな膜になり、

降りて行きます。


雨雲の向こうは明るくて。

いつも通りに、

たくさんの星たちがいます。




えい!


いたい!


やあ!


いたい!



双子の子供星は、退屈でたまらなくて。


てっぺんの角で、雨雲を突いて歩きます。

穴ぼこが、あちこちに。

どんどん、開いていきます。


双子星は穴ぼこに片目をくっつけて、

あちこちから眺めてみますが。

やっぱり真っ暗で何にも見えません。



おまえたち。

いい加減になさい。


どこから眺めても。

今、居るのは、深い山の上。

地上に明かりを灯すひとが、

居ないのだからね。

暗いのは当然のこと。

辛抱できなくては困りますよ。



母星は、呆れて言うと、

雨雲に謝って回るのでした。


母星の両肩にいつも留まっている、

影鳥の名前は、フウギとムウニです。


二羽は、星たちと同じように、

金色の体をしています。

とても利口な鳥たちですから、

双子星の退屈を紛らわす、

良い方法はないかと頭をひねります。



しばらく考えたあと。

フウギとムウニは頷き合いました。


二羽は雨雲にきちんと挨拶をすると、

双子が開けた穴ぼこから。

真っ暗な向こう側に抜け出しました。



明るいものの影は、

その体とおんなじように。

明るいものですから。


二羽が飛んで行く跡は。

はっきりとした、光のすじになります。


羽が弾き飛ばす雨粒は。

後ろに向かって流れながら、

細かく光ります。


双子星は大喜びで。

穴ぼこに顔を押し付けて、

二羽の行く先を眺めるのでした。





            373 m(_ _)m 39

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