revenge09 竜人
まぶたをこすり、眼を開ける。
見知った家の天井だった。
おいしそうなスープの匂いがする。
ベッドから起き上がり、部屋を出て、リビングの扉を開ける。
「ふふ。やっぱり起きてきたわね、トノカ」
料理を作りながら、嬉しそうなおかあさんの声。
「?」
あれ?
おかあさんは死んだはずじゃ。
じゃ、これは夢?
「おかあさん、トノカ、もういっかい寝てくるー!」
「ふふ。だーめっ♪」
抱きしめられる。
温かい。
おかあさんの匂いがした。
「??? おかあさん? 死んだはずじゃ?」
「我が生き返しておいたぞ」
振り返ると、テーブルで料理を食べながら魔王と呼ばれていた男の人が言った。
「え? えええええええ~っ!? なんでぇ!?」
「くくく、言ったではないか。もし、我のみかたになれば、世界の半分を汝にやると。約束通り、汝の世界の半分である、汝の母親を生き返しておいた。それだけのこと。ああ、獣になる件は我がなんとかしておいた。あと数千年は大丈夫であろう」
「えぇ⋯⋯」
「そして、この契約には続きがある。契約には同等の対価が伴う。今度は、我が汝の世界の半分をいただくぞ。ふはははははは!!」
抱きしめていたおかあさんと眼が合う。
おかあさんが優しく微笑む。
なんだか、もう、全部わかってるみたいだった。
「そういうことだから。トノカ、あの人についていくね」
「ええ。いってらっしゃい。魔王アレン、娘をよろしくお願いします」
「ふははははは! よかろう! 竜人トノカ、汝の半分は我のものだ!」
竜人トノカ が 仲間にくわわった!!
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