revenge20 天空への塔
眼の前。
雲を貫いてそびえ立つ塔。
天に一番近い塔。
いつからか、そう呼ばれるようになった塔だった。
「⋯⋯」
胸にしまっていた羽根を取り出す。
白い羽根。
なぜ、この羽根があの日、魔王城にあったのか。
なぜ、この羽根からあの者の気配がするのか。
「くくく、偶然な訳は無いな」
おそらくこれは、我を呼び出すための罠。
であれば、我の個人的な事情に、ティナ達を巻き込むわけにはいかなかった。
「征くか」
塔の扉を開ける。
内部は、石造りの歯車が無数に回っていた。
塔の重心を支える機構のようだ。
罠もなく、ただひたすらに塔を登っていく。
一日休むことなく登り続け、頂上に辿り着く。
ちょうど、朝日が登るところだった。
登る朝日。
照らされた塔の頂上。
影が光へ移り変わっていく。
その光の中。
銀髪のツインテールに二対の白翼を持った少女が、座ったまま眼を瞑り何かを祈っていた。
「くくく、そういうことか」
胸にしまった羽根を取り出す。
眼の前の少女に共鳴するように、白い羽根が輝きを増していた。
羽根の光に気づいたのか、少女が我に気づいた。
「? キミは、誰だい?」
「!? くくく、ふはははは! 我を知らぬとはな! 我は魔王アレン! 汝の名は?」
「ボクは、アガリア」
「そうか。その姿を見るに、天使だな?」
「うん。祈って、いたんだ」
「何をだ?」
「生きとし生けるものの、幸せを」
「⋯⋯そうか。邪魔したな」
「気にしないでいいよ。日課なんだ」
「そうか。続けるが良い」
「うん。そうさせてもらうよ」
そう言うと、眼をつむり、再び祈り始めるアガリア。
顔。
声。
名前。
間違いない。
記憶は無いが、アガリアだ。
だが。
「くくく、何を今更、迷うことがあろう。我は魔王アレンだぞ?」
朝日の中、アガリアが祈り終わるのを待った。
しばらくして、アガリアが眼を開け、立ち上がる。
「祈りは終わったか?」
「うん。待たせたね。何か、ボクに話があったんだろう?」
「ああ。その前に――」
アガリアに触れようとする。
その時、矢が背後から放たれたのを感じた。
「ふんっ!」
矢を掴み、振り向く。
「私のアガリアに触れるな。魔王アレン」
金髪に六枚の白翼。
弓を構えた天使。
「ほう。まさか、アガリアと同じく、汝も転生していたとはな。ラグエル」
「魔王ラグエル様だ。いや、今は天使長ラグエル様か。まあ、そんなことはどうでもいい。魔王アレン。貴様はまた私が直々に殺してやる。光栄に思えよ?」
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魔王アレン Lv930
天使長ラグエル Lv668
天使アガリア Lv110




