プロローグ『始まりと終わり』
小説初挑戦です。宜しくお願いします。
空から何かが落ちてきた。そして直後に鳴り響くこの世の物とは思えない程の美しい鐘の音色
カンカーーーーン。カンカーーーーン。カンカーーーーン。
幾度と無く鳴り響く、その音色。
日本人の多くがこの瞬間を目撃しその旋律を体感した。
多くの人がその異常な状況の中でその音に魅了され聴き惚れていた。
この音色が、この音色こそが終わり、そして始まりを告げる音であるとも知らずに
この日多くの人が行方不明になった。
後日になってわかった事であるがその数5000人。
5000人もの日本人が忽然として姿を消し、日本中はパニックになり世界も騒然となった。
この異様な事態に複数の国による調査が行われたが目撃された落ちてきたものは何処にもなく音色の原因さえも不明のまま、行方不明者の所在の手掛かりすら見つかる事はなく時間だけが過ぎていった。
しかしその騒動もすぐに終わりを告げる。
鐘の音色が鳴り響き大量の行方不明者が出たあの日からちょうど1週間後の事である。
空からまた何かが落ちてきた。そしてあの鐘の音色も同じように鳴り響く。
今回は日本だけでは無く世界中の全ての人が聴いた。
日本での騒動を知っては居るがあまりに美しく優しいその音色に魅了され聴き惚れるものがほとんどであった。幸せな音色そう感じさせられる力があった。
カンカーーーン。カンカーーーン。カンカーーーン。カンカーーーン。カンカーーーン。カンカーーーン。カンカーーーン。カンカーーーン。カンカーーーン。カンカーーーン。
ちょうど10回の鐘の音色が鳴り響いた。
そしてその10回目の音色が鳴り終わるのと同時に、この世界は終わりを告げた。