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乙女ゲームの悪役令嬢は、ハッピーエンドを模索する〈連載版〉  作者: 神山 りお


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12/20

12 ケインは……



 「姉ちゃん、どこに行くんだ?」

 フラりと裏口から、屋敷の外に出ようとしていた、フィオーレンにケインが声を掛けた。先のローウェルの事もあり、心配してくれての事だった。

 「ゲオルグ用の帽子を買って来る。」

 時期的にそろそろ用意しないと、間に合わない。

 どうして、こんなにも悪役令嬢ルートは厳しいのか。

 「それな~~。面倒かと思って用意しといたし?」

 とケインは、そのゲオルグ用の帽子を、背後から出すと、クルクル回して見せた。ピンク色のリボンがついた、ふわりとした帽子だ。

 「どうしたの? それ。」

 フィオーレンは驚いた。それは間違いなく、いつも用意をするのが大変な、エレガントな帽子だった。

 「毎回、探すの大変だし~~? ウチ侯爵家よ? 帽子の1つや2つ、用意は簡単なんだな~~。」

 そう、侯爵家ともなれば、買いに行く必要はない。発注して届けて貰えばいいのだ。

 「……ありがとう! ケイン!」

 勢いよくケインに抱きついた。軽いヤツだけどいいヤツだ。

 「姉ちゃん、胸がないからフラれんじゃね?」



 ーーーバシン。



 「……いってぇ……。」

 フィオーレンはケインの頭を、思いっきり叩いた。

 却下だ。いいヤツではなかった。

 最低なヤツだった。

 頬を叩かなかっただけでも、褒めてもらいたい。

 ……というか、抱きつかれて何を思いその言葉を吐いた?



 そういえば、爆乳イザベラは言わずもだが、小柄なキャスリンも胸はある。

 私は……と、チラリと見て諦めた。



 あの皇子は、胸で選んでいるのか?



 だとしたら、どうすればいい?



 自分の可愛らしい胸に問いかけてみるのだった。

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