黒木貸家の朝のヒトコマ
魔王サザンクロスによって、畑を荒らされた孝博は、魔王を撃つべく仲間を集める旅に出る。
はたして、勇者歩は魔王に取り入ることができるのか?
いなほの使うと言われる、どす黒い円柱の形をしたセーターの正体とは!?
自分でも何言ってるかわからない、波瀾万丈の冒険活劇ここに爆誕❗
ーー朝。
孝博は、スマホの目覚ましにて起床する。
小気味良い音楽が部屋に鳴り響き孝博は体を起こすと、すぐに
上の歩に、声をかける。
「おい、朝だぞ起きろ」
コンコンと、2回ほど上をこづく
「うぅ~ん、、、あと57000ユーロ、、、」
「なんで欧州通貨だよ。せめて秒で答えろや。、、ったく」
またあとで起こせば良いかとベッドからでてふすまを開けた。
それとほぼ同時に前の部屋のふすまも開き、いなほが目を擦りながら出てきたのだった。
「ふぁ~、、、おあよぉ~」
「おぅ、、おはよう」
挨拶を交わしながらふと、孝博の頭に視線を向けるいなほ。
「ふふっ、孝博頭すごいよ爆発してる!ふふふ」
と笑ういなほの頭に視線を向ける孝博。
「いや、おまえの頭にはなんでデカい梟乗ってんだよ。」
「あぁ、コレ髪の毛だよボサボサなの」
「いやいやいや、髪の毛って!ボサボサどころかバサバサ飛んでいきそうなんですけど!」
「数年に何回かなるんだよ、お母さんにも言われたことあるよ。ふふっ」
「いやふふって、、、しかもかなりのレアケースなのか初めて見たわ、、、。」
「それより朝御飯作っちゃうね」
「お、おう。」
頭の梟はご飯時にはなおっているのだろうか?気になる孝博であった。
・・・・・・・
・・・・
・・・
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・
ーー【朝食】
孝博、いなほ、歩はテーブルを囲んでいなほの作った朝食を食べていた。
「なぁ、いなほ。まゆ姉は?」
「へ?あぁ、えっと、なんかお腹いたいからあとで起きるって言ってたよ」
「え?そうなのか大丈夫かよまゆ姉。」
「大丈夫ですよ。姉さんはああ見えて実話仮病の達人ですから」
「いや、それ別の意味で大丈夫かよ。ちょっと起こしてくるわ」
そういうと、食べ終えた食器を炊事場に運び、いなほにごちそうさまとありがとうをいって、まゆを起こしに行く。
ふすまをかるくノックして声をかける。
「まゆ姉、あけるぞ」
く「あああああ」
ふすまの中から聞こえるうめき声に心配がましふすまをあける。
「ああああああしぬううううう、、、腹痛いぃぃぃいい」
そこにはベッドから上半身をだらんとたらし、パジャマがめくり上がり、今痛いと嘆いているお腹を丸出しにしてうめいている
この家の最年長者がいた。
「・・・まゆ姉、腹痛いんじゃねえの」
「ああああああ、、、ああ?、痛いけど、この体制割りと楽なんだよね」
「いや、腹出てるけど」
「だから、さすってんじゃん手で」
「、、、大丈夫なのか?」
「学校めんどくちゃい★」
コイツっ!仮病だっ!!
「起きなさい。」
そういうと、孝博はまゆを布団からひっぺがした。
「イテッ」といいながら、転がる最年長者。
「うわあああ!何すんだよ!この強姦魔!!犯すぞ!」
「うるせえ!何言ってるか意味わかんねえんだよ!どういう事だよ!強姦魔に犯すぞって!」
ーー(茶の間)
く「うわあああ!」
「朝から賑やかだねえ、、、ズズッ」
いなほは、お茶をすすり窓に目を向ける。
「本当に、人様に迷惑かけてばっかりで弟の顔が見てみたいですよね」
そういうと、歩はテーブルに出してある漬物に手を伸ばした。
そんな穏やかな朝。小鳥が囀ずり川はせせらぎ、緑がカサカサと
歌を奏でる。
これが、彼等の朝である。
く「まゆ姉痛い!痛い!首がモゲるッッ!」