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回転  作者: たらば
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1回転目

昔から何かを回すのが得意だった。

コマやヨーヨー、ビー玉やボール、変り種じゃゆで卵なんかも回したりもした、

色んなモノを回している内に何時の間にやら癖になり常に何かを回しながら作業をするようになった。

中学でペン回しという誰でもやれるモノを覚えてからはそれが悪化した。

常にペンを回してる。

授業中も、休み時間も、登下校でも。


変人と言われる様になった。


でも気にしなかった。

回すのが好きだった。

高校では器械の道へ進んだ。

回転するタイヤが地を噛み、前へ進む。そんな単純な事がどうしようもなく楽しく、夢中になった。

社会人になって趣味でロードレーサーやったり、バイクや車を弄ったり。

相変わらず回転するモノが好きだ。


そんな俺には秘密がある。


ソレは中学の時に現れ始めた。

『手の中でモノを回転させると近くにあるモノも回転する』

気がついたのは部屋で何気なくペン回しをしている時、休憩しようとペン回しを止めた途端に背後で音が鳴った。

振り向くと部屋の物が幾つか落ちてる。それは本だったり物差しや鋏等、色々な物が落ちている事があった。

暫くそんな事が続いたので部屋で急に後ろを振り向いてみると、モノが宙で回転してた。

驚きペンを落すと同時に回転していたモノが落ちた。


ソレからは手を触れずに物を回転させる事にのめりこんだ。


今思えばコレが切っ掛けだったと思う。

自然と興味の対象がコレを上手い事使う事になっていった。

まあこの特技を使って自転車なんかに乗ると時速60km位は出せる、自分の足で回すよりも早いけど、ただそれだけ。

次第に自分じゃなく器械を利用して回転させる事に興味が向いたのは自然な事だったのかな。

何より楽だし。

気がついたら一端の社会人として働いてた。

このまま年取って、家庭を築いて、年とって……なんてのを考えてた。


結果から言えばそんな平凡はこなかった。


もう良い年したおっさんになってからは平凡を求めてるんだよ。

若さも無いから大きすぎる変化には対応しきれないからな。

なのによぅ……悪の組織に入りませんかは無いと思うんだが?

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