表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
きみがいた  作者: 煉
1/1

きみはいたよ。


亜里沙。


誰もがきみを憶えていなくても・・きみは確かにここにいたんだ。




・・・・・亜里沙。




「僕」は今でも憶えているよ。


きみは、病んだ少女では無いんだ。




回想(プロローグ





当初、「僕」は「藤岡先生」と呼ばれていた。


小児科の担当だった。


毎日、泣き叫びながら注射を打つのを我慢している子供達の病気を治すのが


その頃の「僕」の務めだった。




・・でも、「僕」は小児科より、外科に就きたいと願っていた。



その時の「僕」は・・かなりの子供嫌いで、いつもキツイ態度で接していたらしく


中学生以下の子供には人気が不評だった。


(別に好かれても嬉しくは無いが)


特に理由も無く、子供が嫌いだった。





そんな中で、「僕」と亜里沙は出会った。


亜里沙は結核だった。




・・・・それから


彼女は「僕」の受け持ちになった。


亜里沙は普通より少し変わっていた。




子供らしく、部屋で泣き叫ぶ事も、騒ぐことも無かった。


まだ・・とても幼いのに。




いつも、何をしているか分からなかった。


只、ボーっと窓の外を眺めて・・・




「僕」は思い切って聞いてみた。





「何を見てるの?」


すると、彼女は答えた。






「風を見ているの」





・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・。






これは、亜里沙が死ぬまでの・・たった2ヶ月の記録だ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ