執事の本当の思い
時刻は深夜1時頃……
私は屋敷に戻った。
そんな私の元に蓮があわてて駆けつける。
「お嬢様!お帰りなさいませ。随分遅くまでお出かけだったのですね」
心配そうに私の顔を除き混む蓮。
「あはは、ごめんねー。実は彼とのデートが楽しすぎて気づいたらこんな時間に……」
「そうでしたか……」蓮は私の薬指についた指輪を凝視する
「あ、これね。彼がくれたの……」
そういうと彼の表情が少し曇ったように見えた。
「蓮?大丈夫?……」
蓮ははっとした様子で私に背を向けた
「いえ、なんでもありません。お風呂の準備をしてまいります。お幸せになれるといいですね」
「ありがとう、蓮。そうね、お風呂にゆっくり浸かりたいわ」
「承知いたしました。本日は、お疲れのことでしょう。ゆっくり温まってください。」
この時、私は彼の声のトーンが少し低くなった事に気づきもしなかった。
私は蓮に、バスルームの支度をしてもらい 端末片手にお風呂に入っていく。
そんな私を見た蓮は バスルームのドア越しに声をかけてきた。
「お湯加減はいかがでしょうか。...お二人でメッセージのやり取りでもなさってるんでしょうね」
蓮がバスタオルを強く握った。
「蓮、もう遅いし 眠ってていいわよ。」
「承知しました。お嬢様。お休みなさい」
ーーーー暗闇の中 廊下に立ち尽くす蓮。
「お嬢様の幸せが最優先。でも、私だけを見て欲しかった。」
そう呟いた彼は、目の前の壁を叩く。
しんと静まり帰った部屋に、その音が響いた
「くそ!……どうしてこうなったんだ!」




