第3話
「ふっ、ふっ」
「はあっ、はあっ」
よしこれで今日のトレーニングは終わり。
どのぐらい強くなったかな。
「ステータスオープン」
ーー「ガスト=トライセル」のステータスーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Lv:1
HP:45 / 45
MP:1345 / 675
攻撃力:470
防御力:5
適正魔法:空間魔法
スキル:メタスタシス:Lv10(MAX) メイキング:Lv6 ボックス:Lv1(MAX)業火:Lv3 爆炎:Lv1 ファイアウォールLv8 ウォータージェット:Lv8 ウォーターガン:Lv9 雷轟:Lv2 放電:Lv7 電信:Lv1(MAX) 竜巻:Lv1 招雲:Lv2 大土壁:Lv5 液状化:Lv2
特殊スキル:
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おお!
この5年間で随分スキルのレベルも数も増えたなぁ。
こうしてみると自分の努力が形にでているようで嬉しい。
さて、新しく増えたスキルの解説をしよう。
メタスタシスはオブジェクトメタスタシスが進化したスキルで、物以外にも自分も転移対象に含まれるようになった。
メイキングは自分の作った空間の中で自由にものを制作できるスキルで汎用性は高いが、作ったものは1時間ほどでなくなってしまう。
ボックスは自分が作った空間の中にものを収納できるスキルで、ド◯えもんの四次元ポケットのように無限にものを入れられる。
業火はバーニングの進化系で、火力と攻撃範囲が大幅に向上し、更にそれらの調節も可能なスキル。
爆炎はボムの進化系で、壁や岩を破壊できる他、地面などに仕掛けて地雷のようなトラップにすることもできる。
ファイアウォールは炎で壁を作り出す魔法で、防御に使える。
ウォータージェットはストリームの進化系で、広範囲に大量の水を放射するスキル。
ウォーターガンは少量の水を高速で発射するスキル。
雷轟はサンダーの進化系で、業火と同じく火力と攻撃範囲が向上し、調節もできるようになったスキル。
放電は雷魔法を使ったときに無駄になる少しの電気をため続け、それを好きなタイミングで開放できるというスキル。
電信は遠くの相手と電気信号を使って通信ができるスキル。
竜巻はウィンドカッターの進化系で、巨大な竜巻を発生させるスキル。
招雲は雨(雪)、雷を降らせる雲を上空に呼び寄せる魔法で、雷が発生しているときに威力が上がるという特性がある雷魔法の威力を上げるのに使えるスキル。
大土壁はクレイウォールの進化系で、防御系統なのであまり育てる気がなかったが、あることを思いついたので育てることにした。
液状化は地面を液化させて相手の足元をとるスキル。
いやぁ。こうして紹介するとなかなかに多いな。
『剣と魔法のアルカナ』のプレイヤーの中でも10歳までにここまで育てた人は見たことがない。
なかなか順調に育ってきているようだ。
話は変わるが、『剣と魔法のアルカナ』には王立魔法学園という学校があり、12歳のとこに入学試験が行われる。
入学試験には学力検査と魔法検査があり、それらの合計点で入学者を選別する。
一度入学試験を逃してしまうともう二度と入学試験を受けることはできない。
原作ではガストは怠けに怠け、入学試験に落ちてしまったため魔法学園には進学していないが、原作ファンの俺としてはなんとしてでも魔法学園に入学したい。
まあ今の俺なら魔法検査の方だけでも進学できると思うし、なんなら原作知識もあるので学力検査でもそこそこ点は取れると思うのだが、魔法学園の定員は100名なのに対し、受験者はおよそ500人にものぼる。
万が一にでも不合格にだけはなりたくないのでしっかり勉強していかなければならない。
そのため、これから2年間は訓練は腕が落ちない程度に留め、勉強にも力を入れていかなければならない。
魔法の訓練はしたいが、魔法学園に入学すればより質の高い訓練ができるようになるのでここは我慢しよう。
そして2年が過ぎ、王立魔法学園入学試験の日。
俺は精一杯やった。
頼む、合格してくれ!
学力検査 魔法検査 合否
受験番号322番 ガスト-トライセル 100/100点 100/100点 合格
うおおっ!合格。
しかも満点。
これまで魔法学園に入学してきた生徒の中で満点合格者は一人もいない。
つまりこれは史上初の快挙だ。
いやぁ嬉しいなぁ。
だって相当やり込んでストーリーを何周もしている人の中にだって俺の知る限り満点で合格した人はいない。
これがどれぐらい難しいことか想像に難くないだろう。
まあ死亡フラグが立っているガストならこれぐらいできないとフラグを回避できないだろう。
滑り出しは順調だ。
これで魔法学園への入学が決まる。
そうしたら主人公やヒロイン達、他にもたくさんのネームドキャラたちとの出会いがある。
ここで死亡フラグを回避するための作戦を立てた。
題して『ガストを殺す予定の主人公と仲良くなっていれば殺されずに済むだろう計画』だ。
内容は名前の通り主人公達と仲良くなって死亡フラグを回避しよう!といった内容の計画だ。
主人公はこの物語の中心に常にいる人物。
俺がいくら強くなろうともそれを上回ってくる可能性は大いにありえる。
魔法学園に入学できたのですでに未来は変わっている可能性もあるが、念には念を入れて対策しておいた方がいいだろう。
まあ何はともあれ試験に合格したことだし、これからしばらくは勉強しなくていいよな。
入学までのあと数週間は今まで我慢してきた魔法と剣のトレーニングに費やすぞ。
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初めての小説なのでよくかけているかわかりませんが、もし面白ければフォローや♡ぜひよろしくお願いします。