第2話
よし!
昨日は魔法が使えたから今日はもっと練習して魔法のレベルを上げるぞ。
魔法は使えば使うほどレベルが上がるしMPもどんどん上がっていくからな。
「ファイア」
「ファイア」
「ファイア」
ーファイアのレベルが1上昇しました。ー
「ファイア」
「ファイア」
「ファイア」
クラッ
やばっ。
MP 切れだ。
耐えろ俺。
「ふうっ」
なんとか耐えたぞ。
じゃあちょっと休憩してから今度は剣の練習に移るか。
昨日は魔法が使えたのが嬉しかったのと疲れたので剣の練習をせずに寝てしまったからな。
まずは素振りか。
木刀を持って、振り上げて、降ろす。
振り上げて……
「はあっ はあっ」
思ったより体力がないな。
そりゃそうか、俺まだ5歳だぞ、5歳児が木刀振り回したらそりゃそうなるわ。
5年この体でやってるけどまだ前世の感覚が完全に抜けきってないんだよなあ。
前世で働いていた頃は肉体労働ばっかりで体力だけはあったからなあ。
剣の練習の前にまずはランニングと筋トレだな。
よし。
一日に家の周り20周ランニングと15回ずつ腹筋、スクワット、腕立てをしよう。
無理してたくさんやると明日に支障をきたすからな。
「はあ はあ」
「よいしょっ」
「ふっ ふっ」
よし今日の分は終わり。
MPは回復したかな。
「ステータスオープン」
ーー「ガスト=トライセル」のステータスーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Lv:1
HP:45 / 45
MP:45 / 43
攻撃力:8
防御力:5
適正魔法:空間魔法
スキル:オブジェクトメタスタシス:Lv1 ファイア:Lv2 ストリーム:Lv1 サンダー:Lv1 ウィンドカッター:Lv1 クレイウォールLv1
特殊スキル:
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
おおかた回復したっぽいな。
上限もちょっと増えてるし。
これなら魔法の練習も再開させて良さそうだな。
「ファイア」
「ファイア」
ーファイアのレベルが1上昇しました。ー
「ファイア」
「ファイア」
「ファイア」
︙
ーファイアのレベルが1上昇しました。ー
よしファイアはこのぐらいにして他の魔法のレベルも上げなきゃな。
でも正直言って空間魔法の新しいスキルを覚えれば自分も転移できるようになるし、MPを使い切る前に倒さなきゃいけないから防御系統の土魔法とか、妨害系統の水、風魔法はあんまりいらないんだよな。
雷魔法と空間魔法を中心にレベル上げするか。
「サンダー」
「サンダー」
「サンダー」
ーサンダーのレベルが1上昇しました。ー
ちょっとMPが心配だな。確認するか。
やっべ。あと2しか残ってねえじゃん。
休憩休憩っと。
よし回復したぞ。
「サンダー」
「サンダー」
︙
ーサンダーのレベルが1上昇しました。ー
雷魔法はこれぐらいにして、次は空間魔法。
「オブジェクトメタスタシス」
「オブジェクトメタスタシス」
「オブジェクトメタスタシス」
ーオブジェクトメタスタシスのレベルが1上昇しました。ー
オブジェクトメタスタシスってなんか言いづらいな。
でもスキルレベルが上がればメタスタシスに短縮されて言いやすくなるからそこまで我慢するかぁ。
「オブジェクトメタスタシス」
「オブジェクトメタスタシス」
︙
ーオブジェクトメタスタシスのレベルが1上昇しました。ー
疲れたし今日はここらへんにして飯でも食べて休むか。
+ + + + + +
ーー「ガスト=トライセル」のステータスーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Lv:1
HP:45 / 45
MP:70/ 27
攻撃力:8
防御力:5
適正魔法:空間魔法
スキル:オブジェクトメタスタシス:Lv3 ファイア:Lv4 ストリーム:Lv1 サンダー:Lv3 ウィンドカッター:Lv1 クレイウォールLv1
特殊スキル:
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
+ + + + + +
よし今日も魔法の練習と体力づくりするぞ!
まず魔法。MPが切れそうになったら体力づくり、そしてまた魔法。
こんな生活を数日繰り返しているとついにその日がやってきた
「ファイア」
ーファイアのレベルが1上昇しました。ー
ーファイアのレベルが10に到達したため、ファイアのグレードが上がります。ー
ーグレードアップ ファイア ⇒ バーニング ー
ー更に新スキルを獲得しました。ー
ースキル獲得 ボム ー
よっしゃあ!
ついに来たぜ、グレードアップとスキル獲得。
これで火力の底上げができる!
新しく獲得した「ボム」は文字どうり爆発する炎の玉が出せる魔法だ。
単純な攻撃や目眩まし、岩などの破壊にも使える万能な技だ。
でもそろそろ家の庭じゃ危ないな。近所の裏山とかに行って練習したいなぁ。
でも勝手に抜け出すと怒られるからなぁ。
近所の友だちと遊んでくると言ったらあっさり許可をもらえた。
まだ5歳なのに遊びもせず家でトレーニングやら魔法の練習やらをずっとしてるのは親としても心配だったらしい。
友達と遊ぶと言ったらめっちゃ喜んでて悪いことをした気分になった。
まあ実際嘘ついたわけだから悪いことをしたんだけどね。
まあ何はともあれこれで裏山で練習できるぞ。
早速行ってみるか。
新しく獲得した「ボム」も早く打ってみたいしな。
「ボム」
バァン!
迫力やべえ!
やっぱ本物はゲームで見るのとは違うな。
「バーニング」
おお! こっちは単純に攻撃範囲と火力が上がった感じだな。
こんな感じで魔法の練習をし、スキルのレベルを上げ、新しいスキルを獲得する毎日が続き、やがて剣も問題なく振れるようになった。
そして更に5年がたった。