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第1話

「どこだここ?」




俺は神野圭介(かんのけいすけ)、中小企業で働くサラリーマンだ。趣味はゲーム、友人と呼べる友人もおらず、もちろん彼女など生まれてこの方いたことがない。


そして俺は先程買い物帰りに信号無視のトラックに跳ねられた...はずだった。




「体がどこも痛くない?」




「そもそもなぜ生きてるんだ?」




「この真っ白な空間はなんだ?」




次々と疑問が出てくるがひとまず状況を整理しよう。


俺はスーパーに買い物へ出かけ、ついでに新しく入ったゲームがないか確認しにリサイクルショップに立ち寄ったあと家への帰り道でトラックに突っ込まれた。




俺の人生もここで終わりかと諦めて目をつぶったが、いつまで経っても衝撃は来ないし意識も飛ばない。


おそるおそる目を開けると全く見覚えのないこんな場所にいたというわけだ。




「ふぉっふぉっふぉようこそ天界へ。」




「うわっ誰だあんた!」




「わしは空間の神ヘスじゃ。おぬしは神野圭介で間違いないな?」




「ああ。俺は神野圭介だが?」




「おめでとう。善良に生きたのにもかかわらず理不尽な理由で死んでしまったおぬしには第二の人生を歩む権利をやろう。」




「第二の人生?」




「そうじゃ。俗にお前たちが言う『転生』というやつじゃな。」




転生?小説とか漫画とかアニメの世界でおなじみの自分が異世界とかの人になって生活できるあの転生?




「俺は転生できるのか!もし可能だったらゲームの世界に生まれることはできないか?」




俺は両親が仕事のため帰宅が遅いこともあって小さい頃からゲームで遊んでいた。


その流れで小中高とゲームにハマり、そして社会人になってからもゲームを辛い一日の数少ない楽しみの一つとしていた。




中でも最近ハマっていたのが『剣と魔法のアルカナ』だった。




このゲームは勇者が魔王を倒すというストーリーで、キャラデザも良く、中でも隠しギミックなどの隠し要素が多くあるため、クリア後もやることがなくならず、長い期間楽しむことができるところが人気だった。


俺も他のプレイヤーのようにどんどん沼にハマっていき、少ない給料の中からなんとかお金を出して課金も数回したほどだ。




「まあまあそんなに焦るな。転生する世界を選ぶ権利は転生者、つまりおぬしにある。ゲームの世界に転生することも可能じゃよ。そこら辺の説明はこれからするつもりじゃったがおぬしには不要そうじゃのう。転生する世界はもう決まっているのか?」




「ああ。RPG ゲーム『剣と魔法のアルカナ』の世界に転生させてくれ」




次の瞬間俺の体は眩しく輝き、光が収まったころには俺はベッドの上にいた。





+ + + + + +





「おんぎゃあおんぎゃあ」




「おお!やっと生まれた!よく頑張ったなリーゼ。」




「はい、あなた。」




「名前は何にする?」




「そうね。 ガストにしましょう。」




(うわマジか!)




俺は心のなかで悪態をついた。




説明しよう。


ガストとは剣と魔法のアルカナの中に10体いる中ボスの中で最弱で、半分チュートリアル感覚で倒される悲しいやつであり、プライドが高くて威張り散らしている割には実力もなくてすぐに泣くというクズキャラなのである。




(でもちょっと待てよ。ガストが実力がないのは才能がなかったからじゃなくて本人が怠けまくって努力してなかったからじゃなかったか?


なんなら空間魔法の使い手でゲームで戦ったときも単調な攻撃しかしてこなかったから倒せたけど初期に倒すキャラとしては結構厄介だった気がするぞ。)




(しかも今生まれたばかり、これ俺の努力次第では全然主人公よりも強くなるんじゃないか?そうと決まれば今すぐにでも始めたい。


でも流石に生まれたばかりで言葉も喋れないし、5歳まで待つか。)




あとついでにイケメンだしね!←非モテは黙れ




そんなこんなで5年後、俺は無事に五歳の誕生日を迎えた。


父と母から誕生日プレゼントは何がいいかと聞かれていたので剣と魔法の練習がしたいと答えておいた。(渋い顔をされたが、なんとか頼み込んで許可をもらった)




運良く勝ち取れた二度目の人生、夢の舞台で悔いの残らない一生にしよう!魔法極めて異世界無双、思う存分楽しんでやる!




こうして転生者ガストの波乱万丈無双ライフが始まるのだった。





+ + + + + +





そういえば忘れてたけどここゲームの世界だしステータスって表示できないのか?


今考えるとできなきゃ困るけど。


「ステータスオープン」




 ポワン♪




ーー「ガスト=トライセル」のステータスーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


Lv:1


HP:45 / 45


MP:35 / 35


攻撃力:7


防御力:5


適正魔法:空間魔法


スキル:オブジェクトメタスタシス:Lv1 ファイア:Lv1 ストリーム:Lv1 サンダー:Lv1 ウィンドカッター:Lv1 クレイウォールLv1


特殊スキル:


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





ステータスにあるスキルとは、魔法の技のようなもので、ただ魔法を使うより威力が上がるが、MP消費量も増えるというものだ。




最初はみんな基本の炎、水、雷、風、土の5つの属性の基本魔法のファイア、ストリーム、サンダー、ウィンドカッター、クレイウォール+自分の適性魔法の基本魔法が使えるという仕組みだ。




スキルと特殊スキルに分かれており、スキルは詠唱しなくても覚えてさえいればいつでも発動できるもの、特殊スキルは詠唱が必要なものとなっている。




基本的に特殊スキルのほうが威力や効果が大きく、MPの消費量も多い。




このゲームはモンスターを倒したときにもらえる経験値でレベルアップするしかないし早くモンスターを倒しに行きてぇー。


まあでも倒せなきゃ意味はない。そのときにためにしっかりと鍛錬を積んでおかなければ。




誕生日プレゼントに木剣と魔法の入門書も買ってもらったし早速練習だ。


剣は最初は素振りをするだけなのでまずは面白そうな魔法から。




ちなみになぜ魔法を極めると言っていたのに剣の練習もするのかというと、このゲームではレベルアップ以外では剣の練習をすることでしか攻撃力を上げることができないことに加え、ガストがこれから戦いの主軸として使用していこうと考えている空間魔法は攻撃系統の魔法ではないからである。




ふむふむゲームではボタン一つで撃てていた魔法がこんなにも複雑なものだったとは。まずは魔力を作るところから。


体の中にエネルギーを集めるイメージをしてっと。


おおっ!なんか体力とは別の力が湧いてきたぞ!これが魔力か。




ちなみに魔力とは体内のMPから作り出されるエネルギーで魔法のもとになる力である。




魔力を生成したあとは、魔法の属性、形をイメージして〜。今回は炎属性でいくか。




ガストの適性魔法は空間魔法だがこれは空間魔法しか使えないということではなく、あくまでも空間魔法の上達速度、威力が上がり、特殊スキルをスキルブックなどを使わなくても習得できるというものであり、決して他の魔法が使えないということではない。




じゃあ早速撃つぞ!俺の初魔法。




「ファイア!」


「ボッ」




うおお!成功だ!感動で涙出てきそう。


だが泣いている暇はない。


感覚を忘れないうちにもっと練習して置かなければ。




次は水魔法だ。




「ストリーム!」




次は雷魔法!




「サンダー!」




風魔法!




「ウィンドカッター!」




土魔法!




「クレイウォール!」




よし、全部成功だな。


じゃあいよいよ俺の適性魔法、空間魔法を使ってみるか。


対象をそこの石に設定して。


移動場所は、あっちの木の根元でいいか。




「いけ!オブジェクトメタスタシス!」


「シュン」




おお!しっかり移動したぞ。


でも、なんか意識が………。




はっ!危ない危ない。


ステータスを確認したらMPが2まで減っていた。


これがMP切れか。


魔法を使うときには気をつけなきゃな。


戦闘中に起こしたら魔物の餌になりかねん。


今日はゆっくり休んで明日に備えよう。




こうして初めて魔法を使った日は終りを迎えるのだった。





ーーーーーーーー




初めての小説なのでよくかけているかわかりませんが、もし面白ければフォローや♡ぜひよろしくお願いします。

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