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萩波×果竪(過去偏)

「萩波、知ってる?」

「何ですか?」

「人間界ではお正月には初詣に行くんだって」

「初詣?」

「色々と神様にお祈りするらしいの。天界にはないもんね」

「まあそうですね――私達は祈られる方ですし」


天界に住む者達は皆神だ。

それも、不老。

馬鹿みたいに長い時を生きる彼らは見た目は若いが実年齢はウン千歳という事がよくある。

そもそも、平均寿命は数千年。普通に生きていれば軽く万を超える者もいる。


大抵は、ひ孫の顔を見た後は後代に後を任せてさっさと眠りに就くが、それでもひ孫まで見るにはかなりの年数を生きなければならない。


長寿祈願?


そんな事を願う神はまず居ない。


しかも、強大な神通力を持っているのだからあらかたの事は可能だし、そもそも人が願うような願い事をする者はいないだろう。



まあ――子孫繁栄とか商売繁盛とかはあるだろうが



「神様だって願い事はあるもん」

「果竪はあるんですか?」

「勿論!全世界の大根が幸せでありますようにって毎日祈ってるもん」


萩波は引きつった笑みを浮かべた。



その願いを前はサンタクロースに託した果竪。



そうして12月25日の朝。

わくわくしながらプレゼントを待っていた果竪の元に送られてきたのは




『無理でした――(血文字)』




大量の涙で濡れた紙。

そこに書かれた血文字からは壮絶なまでの苦しみと悔恨と苦悩が激しく入り乱れた様が一目で分かった。



そしてその後のサンタクロース引退事件



後は息子に任せると記者会見した時のあの白く燃え尽きたボクサーの如き姿は今でも目に焼き付いている。

すぐさま凪国から使者が出されサンタクロースの引退を引き留めたが、彼の決意は変わらなかった。



それどころか全世界の大根を幸せに出来なかった自分を激しく罵り、挙句の果てには出家するとまで言い出したサンタクロース


『私は純真な子供の夢を穢してしまった!こんな私がサンタを名乗る資格などないっ!出家するのがお似合いなのだっ!』


出家ってなんだ。

サンタクロースが寺に入ってどうする。

しかも、うちの王妃様は未成年だが子供ではない。



そうして凪国の上層部が総力をあげて何とか出家は思い留まらせたが、サンタクロースの周囲には多大な迷惑をかけた。




それほど大問題となった果竪の願い。




「神社でね~~、お願いするの~」



こうパンパンと手を叩いてと説明する果竪に萩波は先手を打った。



「果竪、そういえば正月にはお雑煮というものを食べるらしいですよ」

「雑煮?」

「ええ。ですから、それを一緒に調べて料理長に作ってもらいましょうか。勿論大根もたくさん入れて」



その言葉に果竪は大喜びで萩波を図書館へと引っ張って行く。



そうして、世界の平和は守られたのだった――



次は大根(男)×果竪です♪

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