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09それって私の仕事じゃないですよね?

 




 私の身に、信じられない事が起こった。

 別に誰にも聞かれていないけど、興奮して口が止まらないので言うね。独り言だし無問題。

 

 私は15歳の夏、何の願いが神様にようやく届いて、異世界に転移できた。

 何を言っているのかわからないだろうから、もう一度言うね。

 異世界に転移したの。

 しかも私がずっとずっと好きだったゲーム、『異世界より愛を込めて』に転移だなんて最高。これってヒロインってことよね。

 うん。絶対絶対間違いないよ。

 このゲームの主人公は聖女召喚と言う儀式に巻き込まれてしまい異世界にやってくる。主人公は元の世界では可愛さ故に虐められていて不登校になってしまった。両親からも愛されず、寂しい思いをしている時にこの世界に呼ばれたため、ここでは役に立ちたいと考える。


 やだ、私じゃん。


 私が可愛すぎて学校では仲間外れにされてきたけど、もう一生あいつらの顔見なくて済むと思うとマジで清々する。あいつらとしなくても良い放課後恋バナして、それで好きな人の話聞いてたら、かっこよく見えちゃったからアピールしただけなのに、それで男奪ったとか言って理解不能だわ。ダサすぎ。違うじゃん、向こうが私を選んだんじゃん。ダッサ〜。


 まぁ、それでいじめられたんだから私も似たようなもんよね。

 正直にA君とB君とC君に「急にA子とB子とC子が私の事無視したり悪い噂流したりする」って訴えたらまぁ、面白いくらいに追い風になってあいつら転校しちゃった。

 結局面白かったのは最初だけ。

 別にA君とB君とC君の事好きだったわけじゃないし、アピールして好きになってもらうのはすっごく嬉しかったし楽しかったんだけど、やっぱ本物のイケメンには敵わないよね。

 え?二次元と三次元は違う?

 何それ。男だって二次元好きじゃん。俺の嫁居るじゃん。女も好きなの察しなさいよ。あんたバカ?


 その時にハマっていたのが『異世界より愛を込めて』だったってわけ。この世界にきた感想を5文字以内で表現するね!


 最高!


 でも、なんだか少し違うんだよなぁ。

 魅了のアイテム『香水』をくれるキャラクターはまだ出てこないし、何人かは、ゲームに出てきた言葉をかけても無反応だった。私の知ってる答えを返してくれない。

 これじゃあ、こんなんじゃ逆ハーレムエンドできないじゃない。私はみんなに愛されたいのに!

 しかも聖女の力が弱いみたいで一つ病気を治すのにもすごく時間がかかる。

 ゲームだとみんなに愛されて触れてもらうことで聖女のパワーが回復してた。


 なのに、全然好きになって貰えない……だから、聖女の力でコントロールすることにしたのよね。私を好きになってって。ふふ、なんだ、超簡単。はぁ〜、焦ってショック受けたふりして部屋に籠った甲斐があったわ。ゆっくり魅了の実験ができたもの。


 

 コツコツレベル上げのために、国を助ける?だかなんだかわからないけど病院に行ったり、孤児院に行ったりしなくても良いんじゃん。


 キャラの好感度上げるために少しくらいは行くけどさ。


 それに、あの女、誰なの?

 時々見かけるランティスとアーチと一緒にいつも居るやつ……。

 二人目の聖女だかなんなのか知らないけど、ウザ。そんな設定知らないし。


 ちょっと私より胸がでかいからってほんとムカつく。私の仕事押し付けられるからラッキーって思ってたけど……。


 最近は孤児院行っても病院に行っても「あの子じゃないのか」なんてコソコソ聞こえてくるし。

 不敬罪じゃないの、これ?




 あーあ、邪魔だなぁ。



 あー、そうだ。良い事思いついちゃった。



数ある小説の中から、この小説を読んでくださりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 可愛さを理由に虐められてたってところで「美少女も大変だなー」と思ったら、なんか色々事情が違う!?このオタサーの姫、手強そう……!
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