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World War Ⅲ  作者: ラキアξ
3/3

mission.02 核燃料搭載輸送船

同日14:45

陸軍第22SAS連隊基地

ブリーフィングルーム


アルト・ライゼースがこの基地に来て未だ数時間しか経っていないにも関わらず、陸軍司令部より重要任務が通達された。


アルトは新入隊員であるが、ライスの命令によりここ、ブリーフィングルームを訪れていた。

外見はただの倉庫だったが、内装は相当な投資を行っているように見える。

3Dホログラフィボードと呼ばれる盤上に3Dの立体映像を出力する最新鋭の科学技術が用いられた作戦図や、段状になった映画館でみるような座席のそれぞれに据え付けられたタッチパネル式のコンピューター、室内最奥部の巨大モニターなどは少し前はただの中学生だったアルトにとってはかなり豪華な設備に見えた。


少し時間が経過すると、ライス・クリプトン大尉が姿を現した。


それに前後して他のζ小隊隊員もブリーフィングルームに入ってくる。


全員が揃ったことを確認すると、ライスは口を開いた。


「今日ここに集まって貰った理由を説明しよう」

ライスは深刻な面持ちで言った。

「パナマ船籍の輸送船、アラビュムⅡが中東の国際的テロ組織にハイジャックされた。この輸送船にはロシア製の核ミサイル弾頭が搭載されていたらしい。現在船は北海海上……北海油田からおよそ130マイル東におり、現在は南南東に進路を取っている」「目的地は?」

ζ小隊副隊長であるジョージ・マクミラン中尉が質問した。

「恐らくはドイツのキールだろう。ただし、最終目的地は間違いなくイランだ。奴らの本拠地だからな。他に何か質問は?」

「輸送船の大きさはどの位ですか?」

「大型だ。全長およそ300メートル。タンカー並みの大きさで、10数万トンクラスだと思われる」

「我々の対応は?」

少しの間を開けてライスが言った。

「……輸送船内のテロリストの完全排除だ。予測されるテロリストの数はおよそ170名。それに対してこちらは12名で挑む」


恐らく、12と言う数字は輸送可能な最大の人数なのだろう。

しかし、相手の人数に比してこちらが少なすぎることは間違いない。


だが、SASはそれを可能にする能力を持っている。

かつては数百の武装集団と相対して数日間たった数人で大使館を守り抜いたことさえあったのだ。

今回の任務も不可能ではない。

「作戦開始は明日の午前3時。それまでに突入の訓練を行う。では、一時解散」


ライスが言う。


アルトにとって初めての実戦は有り得ない程早くに訪れることになった……

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