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都市伝説〜口裂け女の最後〜

作者: 曇空


はじめまして、皆様。


え?私が誰かって?ただのしがない噂好きであり話好きの老いぼれじじいでこざいますよ。


さあ今日お話させて頂きます都市伝説は、かの有名な口裂け女様のことでございます。


はい?都市伝説に様付けをするのは変?


そんなことはございませんよ。彼女と私はお友達でも家族でもない、ただの赤の他人。そんな彼女のことを呼び捨てすることのほうが失礼というものでございましょう?


さて、話を本題へと戻しましょう。


口裂け女様については皆様色々な噂をお聞きだと思われます。[100メートルを3秒で走る][武器は大きなハサミ][血が目立つ白コートを身につけている]…などなど。まぁ、出したらキリがございませんね。


それでは皆さん。彼女の最後を聞いたことはございますか?


今から私が聞いた彼女の最後をお話しましょう。


その話は本当なのか?ですか?


さあ?それはお聞き頂いた皆様がご判断されることですから。


それではお話を始めるとしましょうか…―






彼女はいつも通りに、いつもの言葉を見つけたある小さな少年に言いました。


「わたしキレイ?」と。


その少年は彼女を見上げるように顔を上げ、笑いながらこう言ったのです。


「僕は小さい頃から目が見えないからわからないけど、優しそうな声をしているから綺麗なんじゃないかな?」



その少年は盲目だったのです。


すると彼女は

「ごめんなさい」と謝りながらどこかへ消えていってしまったそうです。


そしてもう二度と彼女は現れなくなったと言います。






この話を聞いてあなたはどう思いましたか?


彼女への同情?あわれ?恐怖?それとも興味?彼女はどうして謝りながら消えていってしまったのか?彼女はその後どうしてしまったのか―


感じ方や思いは人それぞれですから、どれが正解だと確定することは出来ません。この話を信じるも信じないもあなたの自由なのです。


…もしかしたら、彼女は自分を純粋に(綺麗)だと言ってくれる相手を探していたのかもしれませんね。


まあこの考えも、多くの考えのひとつ。


先程も言いましたが、この話を信じるも信じないもあなた次第であり、あなたが決めること。


他の人の意見を聞いてみるのも良いかもしれませんね。そうやって、人から人へ噂というものは流れていくのですから。


おっと、ついつい無駄なお話をしてしまいましたね。皆様の大事な時間を、申し訳ございません。


では、もうお開きにしましょう。皆様、この老いぼれの話に付き合って頂きありがとうございました。


またお会い出来ることを、心の底から祈っております。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 私綺麗言ったら、あなたは、こう言ったマスクを取ったら、綺麗だよ。にっこり笑って消えてしまった [気になる点] 有りません。 [一言] 有りません
[良い点] 多分彼女はあの少年に「綺麗なんじゃないか」と言われてやっと綺麗といってくれた。綺麗といわれるのが最後の望みなんだと思いました
[一言] 切ないような、怖いような不思議な 感覚でした・・・。 こういう語り系の話好きなのでいつか またお願いします。
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