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勇者転生・4
「ほら、これ。レジ袋と言って簡単に物を運べるんだよ、へへっ」
私が異世界から来たと話して魔術を見せたらその男はそう言ってきた。
なんとおろかな。
そんなことで知識の見せつけをしてくるのか?
「見てください、これはテレビと言って遠くの映像が観れるのです」
私が異世界から次たと話して魔術を見せたらその偉い奴は言ってきた。
なんとおろかだ。
こんな物、わざわざ作らずとも魔術の一つで済むじゃないか。
「ほら、これがカツ丼。うまいだろ兄ちゃん!」
私が異世界から来たといえばそのおじさんはそう言ってきた。
なんなんだまったく。
こんなまずい物、よく食える。
足りないなりに工夫してきたのだろう。だがそれを扱う奴らは怠惰に染まっている。
ああ、神よ、なぜこの世界に私を落としたのだろうか。
異世界が劣っているとは限らない。
が、この男のように何に対しても批判的な奴はいる。どう思う?それが事実であれ、認めないってのはきもいと思うなぁ。
でも最近の異世界転生ものって主人公が最強だから認めていく物語少ないよね。きもいわほんと。