1話 奴隷王サクスムの話1
これから奴隷王サクスムのお話をするよ。みんな集まって!
サクスムは中央から見て東のギムペル地方で生まれたよ。身分制度で奴隷の子どもは奴隷だったんだ。サクスムの両親は奴隷で、彼が生まれてまもなく死んだと言われるよ。紀元二百年くらいに生まれたらしいけど、イチ奴隷だったから記録はないんだ。
あ、奴隷王というのが本人が奴隷だったからだよ。奴隷をたくさん持っていたという意味ではないんだ。
彼の一番古い記憶は岩山で、腰布一枚で大人たちの仕事を見ていたところなんだ。大人たちは岩を掘っては運ぶ仕事をしていて、サクスムが一人で掘れるようになると一緒に混ざって働いたよ。奴隷たちはなんで岩山を崩しているのかは知らずに働かされていたんだ。
食事は夕方に水とパン一つだけ。それ以外は与えられなかったというよ。考えられるかな?パンといっても給食のコッペパンのサイズがあればいいほうで、半分くらいのときやカビが生えていたこともあったそうだよ。ごく稀に野菜やソーセージがつくことはあるけど、それは一年に一度あるかどうかなんだ。
喉が渇いても水すらもらえない。
栄養不足で病気になるし、危険な場所で働くから怪我も絶えなかった。治療なんてしてくれないから、そのまま亡くなる人も多かったんだ。
サクスムは水魔法が使えたから、他の人は喉が渇いたら、監視がいないところで水をもらったんだ。代わりにサクスムはほんの一切れ、パンを分けてもらえたんだ。食べ盛りのサクスムにとって一欠片のパンでもほしかったんだよ。
奴隷の仲間はサクスムを大切にしたんだ。水魔法を使える人は他にもいたけれど、癒しの水の使い手と呼ばれる治癒魔法が使えるのはサクスム一人だけだったんだ。
魔法は最上級、上級、中級、下級の四段階に別れていて、属性が水、火、土でその他が無属性とされたよ。だいたいが三つの属性に分類されるんだ。
治癒魔法は無属性になるけど、サクスムは水を使って治癒するから水属性の治癒魔法となるよ。これはどの属性の治癒魔法よりも威力が大きくて治りがよかったんだ。
治療をしてもらえない奴隷たちは病気や怪我は死だった。
残念ながら栄養不足はサクスムには治せない。それでも大人たちはサクスムが死なないように自分たちのパンを少しずつ分け与えていたんだ。
おかげでサクスムは奴隷という劣悪な環境を生きてこられたんだよ。
サクスムは生まれてずっと岩山の暮らし知らなかったんだ。だから生活はつらいとは思うけどおかしいとは考えつかなかったんだ。
それが変わったのは、その岩山で採れていた鉱物が採れなくなり、サクスムたちの主である豪族が別の場所に移動させたからなんだ。サクスムが十二歳くらいの話だよ。奴隷たちには暦を見る習慣もないから年齢を数えられなかったんだ。
だから年齢もだいたいになっちゃってごめんね。
サクスムは長い道のりを鎖で繋がれながら、ひたすら歩いた。腰布しかなくて裸足だったんだ。すれきれて血が滲むほど歩かされたけど、岩山以外の景色が見られて、気分が高揚したんだ。
「おじちゃん。あれはなんというの?」
親代わりの男に、平野にたくさん生えているものを聞いたよ。
「あれは家だよ」
「イエ?」
「人が住むところだ」
「人が住むところ?」
「住むとは寝たり飯をくったりするところだ」
「そうなんだ。俺らが寝ていたところとは違う?」
「全く違う。きっと暖かくて柔らかなベッドがあるんだろう」
サクスムは普通の生活というものを何も知らなかったんだ。食べ物もパンしか人間は食べられないと思っていたんだよ。
新しい仕事は枯れた土地に生えた木々や草を刈って畑にすることだったよ。
これが岩を砕いて運ぶくらい大変な仕事なんだ。キミは乾いた土で雑草を抜いたことある?湿った土地より抜きにくいんだ。
ギムペル地方は高い山々があるから、海風が山にぶつかって、そこは雨が降って湿っているけど、サクスムたちのいる場所は乾燥していたんだ。
ほら冬になると日本の関東地方が乾燥するでしょう?そんな感じだよ。それが一年中、強風が吹いて植物の種も飛ばされて根付かないんだ。
それでも豪族たちは土地を開墾して、食糧を少しでも増やそうと考えたんだ。もちろん、そんなことはサクスムたち奴隷は知らないことだよ。
言われた通りに身体を動かし、草木の根を取る作業は数年かかったみたいだよ。
それが終われば、今度は水を引くための水路を作るのにサクスムたちは働いたんだ。
一生懸命働いてもパンと水しか与えられないのは変わらなかった。岩山と違って平地に木の囲いをしただけだったから、脱走する奴隷もいたんだ。
見つかれば死ぬほど鞭で叩かれたんだ。サクスムの仲間が脱走して、連れ戻されて意識がなくなるほど叩かれたのを見せつけられたんだ。サクスムは恐ろしくて脱走しませんと、監視している人に誓いを立てたよ。
鞭で打たれた仲間は息をしていたから、サクスムはすぐに魔法を使って治してあげたんだ。それに監視している人はビックリしたんだよ。
「お前、癒しの使い手なのか!」
サクスムだけ、腕の鎖を引っ張られて奴隷部屋から連れ出されたよ。
サクスムは自分も鞭で打たれて殺されるのではないかと、泣きそうだったんだ。
連れていかれた場所はおじさんが家だと教えてくれたところだったんだ。中はろうそくで揺らめいて、ふかふかの絨毯が敷かれていたよ。とても暖かく感じられてサクスムは怖い思いは消えていったよ。
いつも監視してる人がドアを開けると、腕輪とか装飾品を着けたおじさんが座っていたよ。服はチュニックの上に獣の毛皮を羽織っていたよ。
イメージするなら古代ローマ人の服に似ているよ。あ、わからないかな?例えば、少し前に古代ローマ人がタイムスリップしてお風呂について熱く語った漫画や映画で語っていたじゃない。あれだよ、あれ。少しどころ前じゃないって。まぁ、その辺は置いておいて。
古代ローマ人風の服を着たおじさんに監視の人が言ったんだ。
「水属性の癒しの使い手を見つけました」
「なんだと?見せろ」
癒しなのだから誰かが傷つかなければならないから、サクスムはナイフを渡されたんだ。
「それを使って自分を斬って治せ」
監視の人に言われてサクスムは困ってしまったよ。
「俺、人を治せるけど、自分は治せないんだ」
「そんな馬鹿な話はあるか?やれ」
サクスムは戸惑っていると、監視の人がナイフを手からとってサクスムを斬りつけたんだ。じんまわりと腕の擦り傷から血が染みでたよ。
「治せ」
サクスムはヒリヒリ痛む傷口に手をかざして水が現れたけれども、傷口に何も起きなかったんだ。古代ローマ人風の服を着たおじさんはしきりに不思議がったよ。
「うーむ。魔法は出ているが、効果がない?お前が斬ってみろ」
擦り傷くらないならと監視している人がナイフで腕を斬ったんだ。サクスムが魔法を使うとみるみる傷が塞がったよ。
「奇妙な奴隷だな。他人は治せて自分は治せぬとは。だが、使えそうだ。しかも水の使い手ではないか。こいつは水路作りから外して、畑の方へまわせ」
この日から奴隷の仲間たちとは別のところで働かされることになったよ。
石と土しかない地面しかサクスムは見たことがなかったけど、水路が敷かれた畑を見てとても驚いたよ。一面草が生えていたんだ。
畑には女の奴隷の姿が見えたよ。彼女たちは籠に掘ったものを入れていたんだ。女の人を初めてみて驚いたよ。赤ん坊のときには母親や女の人が面倒を見てくれたはずだけれども、記憶にはなかったんだ。
サクスムはもっと見ていたかったけれど、鎖を引かれてしまったのでしぶしぶ歩いたよ。
連れていかれたのは土が黒っぽくて乾ききったカラカラの畑だよ。サクスムが立っている場所から端が見えないくらい広いよ。
「水をまけ」
魔法で水をまければ、わざわざ水路を作らなくてもいいよね。
「どこまで?」
「お前が見えているところまでだ」
だからどこまでと聞ける雰囲気ではなかったよ。
いつものように誰かに水をあげる量を出してみるけど、土にあっという間に染み込んでなくなちゃったよ。
途方に暮れていても、早くやれとせっつかれてしまったよ。鞭で打つぞって脅されるとサクスムは怖くなってブルブル震えちゃったんだ。
「水、水。たくさんの水…」
手になみなみとあったところで、すぐ乾いちゃうんだ。さてどうしようか。
サクスムは奴隷の仲間全員にたくさん飲ませられる量の水を想像してみたんだ。
目の前の畑にふわふわ水の塊が浮くと、おおと監視の人が感心したように声を出したよ。
サクスムは水を落としても自分が寝られるくらいの広さをしか畑を濡らせなかったんだ。
「奴隷のくせによくやるな。何度も繰り返せばまけるだろう」
「ここ全部だよね?」
とても一日では終わらなそうだね。サクスムはもっともっとと祈るように空を見上げたんだ。雲がもくもくと足早に過ぎ去っていってしまうよ。
サクスムは空や雲は知っていた。おじさんから雲は水でできていると聞いたことを思い出したんだ。
「雲が落ちれば。雲、雲!」
空を支えように力一杯手を伸ばして、雲に意識を向けたよ。どのくらいそうしていたのかな。雲が流れずにどんどん厚くなってきたんだ。
ポツポツと頬に水が当たった。
「これだけじゃ、足りない」
「いや、十分だ。このままでも雨は降る」
「あめ?」
監視の人は呆れているよ。
「お前雨も知らないのか?今降っているのが雨だ」
「ああ、これが雨か!」
両手を広げて初めて見た雨を受け止めたよ。顔や手に当たり、あっという間に濡れたんだ。にっこり笑ったままサクスムはぶっ倒れたよ。魔法使いすぎちゃったみたいだ。
サクスムが目を覚ますと一人部屋にいたよ。食事も二回になったけど、魔法を使うことが多くなったんだ。雨は毎日降らせることはなかったけど、怪我人の治癒をしたり、井戸掘りさせられたりしたんだ。
そう井戸掘り。枯れた大地の深くに地下水がどこにあるのか掘らないとわからなかったんだ。だから水源から水路を作って来たけれど、サクスムは地中の水の流れを感じとることができたんだ。
地中の流れがわかるなら、人の水の流れもわかったよ。人の水と言えば血液。血の流れが滞っている人がいれば流れをよくし、内出血を起こしている人がいれば、切開しなくても止めれたんだ。お偉いさんたちはサクスムは他の奴隷よりも優遇されたよ。といってもおかずの野菜がつくくらいだったんだ。
卵を初めて食べたときは、こんなに美味しいものがあるのかと感動したんだよ。鶏の卵でだよ。
サクスムは頑張れば卵が食べられると思っていたんだ。偉い人たちはもっと美味しいものを食べていたけれど、奴隷のサクスムには与えなかったよ。
「畑にたくさん野菜ができれば、みんなのごはんは増える?」
古代ローマ人風の服を着たおじさんが畑を見にきたときに聞いてみたんだ。
「そうだね。お前が水をまけばその分実りがよくなる。食事も増えるだろう」
サクスムが二十歳くらいになったとき、畑は何倍も大きくなったよ。久しぶりに奴隷のおじさんたちと、食事をしたんだ。パンだけじゃなくて、じゃがいものスープや小さな鶏肉のステーキも出たんだ。
「サクスムのおかげでまた旨いものが食べられたよ」
奴隷のおじさんが褒めてくれてサクスムは嬉しかったんだ。自分が頑張ればみんなが美味しいものが食べられるって信じたんだよ。
それから数年が過ぎたとき、すっかりその土地に農業が根付いたよ。サクスムたちは別の場所に移動することになったんだ。
サクスムは奴隷の仲間と共に移動したけれど、仲間の何人かがいなかった。死んじゃったみたいだね。
「サクスム、少したくましくなったんじゃないか?」
おじさんに言われてサクスムは胸をはったよ。
「毎日卵がでるようになったよ。みんなもでしょう?」
「いや。俺らは芋のスープとパンだ。やっぱりお前は上級魔法が使えるからな。どこで習ったんだ?雨を降らせる方法とか」
「みんな芋のスープとパンしかないの?」
おじさんは周りを見てから小声で話したよ。
「そうなんだ。お前がいいものを食べていると他の奴らが知れば、お前に嫉妬するだろう。黙っていなさい。
お前が上位の魔法を使えるから死なせたくないんだろう。魔法使えるやつはこの世にゴロゴロいるけど、上位となれば腕のいい使い手の弟子になって勉強しなきゃいけない。なんで、生まれてずっと奴隷のお前はできるんだろうね。天才なんだろう」
雨を降らせたり天候を操られるのは最上級・上級魔法とされていて、なかなかできないんだ。それがサクスムは勉強しなくても出来てしまったんだ。
上級魔法を使える人はたくさんの報酬をもらえたんだ。それなのにサクスムは奴隷だからただ同然で魔法を使い、しかも卵一つで喜んでしまっているよ。
生まれが奴隷でなければ、とてもいい暮らしが出来ただろうと、おじさんは残念がっていたんだ。
サクスムたちは鎖を繋がれたまま、すぐ近くの奴隷用の屋敷に入れられたよ。屋敷といっても家畜小屋みたいなものなんだ。
「あれがここの集落の長の家だ」
奴隷仲間がまっすぐ指差した先にはレンガ造りの壁があって、その奥に広々とした家がいくつも建っていたよ。
この時代のギムペル地方では、血縁者でまとまって住んでいて、長が一族を束ねていたんだ。まだ国というものはできていなかったよ。
中央周辺であらゆる血族と民族を抱えた国というものができていたよ。
サクスムたちの住むギムペルの海側の地域は、高い山々のせいで中央の政治や農業とかが伝わらず、少し遅れていたんだ。
おじさんたちとサクスムは別の建物に入れられたよ。外から鍵がかけられてしまうけれど、ベッドの上には布や毛皮でてきた布団が敷いてあったんだ。今までは地べたに一枚布敷いて、それはとても汚れてたり破けていたんだ。
「たくさん働けばもっと褒美をやろう」
古代ローマ人風の服を着たおじさん、長がサクスムに言ったよ。
「みんなもたくさん働いているけど、ごはんが増えてないみたいだ」
「あいつらは使えんからな。お前は違う。奴隷だが特別に旨い飯といい寝床を用意した。もっと働けばもっといいものをあげよう」
「もっといいもの?」
「女とか」
サクスムは女の人を見たことはあるけど、どういう人たちなのか知らないよ。
「オンナはいいものなの?」
「ああ、そうだ。いいものだ。明日雨を降らせたら、あげよう」
魔法は一人一つの属性しか表れなくて、代々その属性は受け継がれることが多かったんだ。水と水の属性の親同士でも上の世代で火や土がいれば、子が水以外の属性もでることがあるよ。
長はサクスムの能力の高さを見込んで、子どもを作らそうとしたんだ。
次の日、サクスムは長と何人かの兵士に連れられて、遠くまで来たよ。この時代は時計と言ったら日時計くらいだけど、奴隷のサクスムは時間という考えを持ってなかったんだ。
太陽がでて空の真上に来てから夜がくる。そのくらいの感覚だよ。
黒い土が遠くまで続いて、さらに遠くに山々が見えるよ。ここは海から遠いけれど海の風を遮る山がなくて、ずっと吹きざらしなんだ。サクスムは腰布一枚だけで、寒くて震えていて早く帰りたかったんだ。
山より小さな丘がポコポコといくつかあるところに家がたくさん見えたよ。
囲いの中にはヤギやヒツジもいた。
サクスムはそこに行くのかと思っていたんだけど、長は行かないって言ったんだ。
「お前、局地的に雨を降らすことができたな?あそこに雨を降らせろ」
「雨がなくて困ってるの?」
長は鼻でふんと嗤うと、困っているなと言ったんだよ。
サクスムは言われた通りに雨を降らしたよ。いつもなら、これくらいでいいと途中で止められるんだけど、もっとやれもっと激しく降らせろと言われたよ。
ヒツジやヤギを世話していた人が急な雨に慌てて家のなかに避難したよ。そしたら、近くの丘の岩や砂がパラパラ落ちはじめたら、滑り落ちて近くの家を飲み込んだんだ。
ギムペル地方には大きな山々がたくさんあるっていったよね?そこの山が一斉に噴火してできた火山灰や火山岩が堆積してできた場所に、サクスムたちは暮らしていたんだ。
噴火はいつしたのか記録はないけど、紀元前数百年から数十年と言われているよ。あ、ここの紀元前というのは統一王の即位前ということだよ。
度々小さな噴火を繰り返していたというから、その度に草木はマグマや火山灰で枯れてしまうから、緑豊かな大地になるには時間がかかったんだ。
豪雨で木々のない山は崩れやすいのは知っているかな?木々や草の根がしっかりと土を掴んでいるからすぐには崩れないんだ。
ほら公園や海で砂山作って水をかけたことある?たくさん一度に水をかけると崩れたり、水が斜面を下って落ちるよね?それが起きたんだ。
「傑作だな」
サクスムは驚いていると長は大笑いして、帰ろうとしたよ。
なんでそんなことを長は命令したかって?
急に実りがよくなったサクスムたちののいる集落がほしくなった隣の集落が戦争を仕掛けるという情報が入ったからだよ。サクスムたちの主人が負ければ土地や奴隷は隣の長のものになるんだ。
だからその前に潰そうとしたけれど、兵力では勝てないんだ。だから、収穫前の畑を水浸しにしておじゃんにさせようとしたんだ。この時代は今みたいに品種改良もしていないし、採れる量も少なくて病気にも弱かったんだ。一年分の収穫がなければあっという間に集落の人たちは飢え死にしてしまうよ。
他から買えばいいじゃないかって思う?仲がいい集落同士ならしているところもあるけど、大体はみんな似たように枯れた土地しかなくて、カツカツなんだ。
実りがよい場所があれば、自分達が食べていくためによそを襲って自分のものにする。
この時代は当たり前に行われていることだったんだよ。
そうして勢力を伸ばして土地や人をまとめて、国になっていくよ。まだまだ前段階だったんだ。
畑を潰そうとしただけなのに集落の一部が土砂に埋もれてしまって、長はとても満足したんだ。
「埋もれている人が…」
「構うな。むしろ全部死ねばよい。あいつらは昔、俺の土地と奴隷を取ったからな。助けに行くのか?あの土砂なら一人ではどうもできまい」
「水がたっぷりあるから、水を動かして土砂を別のところに流して」
「お前、そんなこと出きるのか!色々試さなければ」
サクスムはもう話を聞いていなかった。自分の力で人が殺せると知ってしまったんだ。そして、長はサクスムが兵器になることを後でたくさん実験してわかったんだよ。
あ、たくさん話しすぎちゃったね。ここで休憩挟むね。では、また後で!