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自伝  作者: 夢の宛先
4/5

水無月

土曜日だというのに朝早くから駆り出され、珍しく親の運転する車に乗って学校へ向かう。

運動部の生徒であれば、誰でも心躍るはずの中体連は、しかし最高学年になってもレギュラーを取れずにいる僕にとっては、憂鬱なばかりだった。

ウォーミングアップの必要ない僕を含めた10数人の同級生は、後輩と共に白線引きを行う。

我がチーム……というかうちの中学はつい昨年まで強豪であったためか、県大会の出場権、さらには10月に行われる選手権大会への出場も決まっているが、2年生はおろか1年生にすらもポジションを奪われている分際では、出場は厳しいだろう。

いつものように体育館の裏で無駄話でもしながら、試合が始まるのを待つ。

試合開始30分前には部室から太鼓を運び、後輩と応援歌の確認を行う。

結果から言えば、応援団長の叫びも虚しく、格下相手に敗北するというものだったが、そんな結果さえ今まで通りだった。

悔しがる選手たちに「ドンマイ」などと声を掛けながらも、こんな結果ならば3年生を出す方針にしてくれてもよかったのではないかと身勝手にも思う。

結局、後輩と共に片付けまでこなし、涸れた喉で帰路についた。


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