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「さて、みんなに問う。熱い思いを残すとしたら?」

竹川信行がクラスに向かって問いかけた。

「テープ!」

「映像!」

「撮影!」

それぞれクラスの人がテンポよく答え、小早川正人が立ち上がり問いかける。

「このクラスの何を残す?」

またもやクラスの人達がテンポよく答える。

「熱き想い!」

「正義の心!」

「面白さ&ノリ!」

その答えに満足そうにうなずきながら、鈴木奈美恵が立ち上がり問いかける。

「して、それは何?」

一瞬クラスが押し黙り考える。

「実写版戦隊もの!」

「魔法少女!」

「かわいいは正義!」

ここで、クラスの方向性が決まった瞬間だった。


「ヨシ!台本は某薄い本で有名作家が担当!ただし俺の心の平穏のためにBL禁止だ!」

竹川信行がビシッと指さし叫んだ。

「衣装&メイクはコスプレイヤーオタクが中心になって活動!頼んだぞ!」

小早川正人もビシッと指さして叫んだ。

「ならば、撮影、編集は機械オタクが中心になって動くように!期待しているわ。」

鈴木奈美恵もビシッと指さしてニッコリ微笑む。そしてクラス中を見渡しながら、一言付け加えた。

「基本は、あるものを工夫して使うわ。でも活動資金は集めるわよ!撮影資金&クラスでの遊び資金よ!金額決めるわよ~!会計は私に任せなさい。月一で会計報告出します。もちろん担任からももらうわよ。先生は自己の責任において見栄を含めた資金を出してくださいね。」

それって、『担任は大人だし、多く出しやがれ』ってことですね。

幾らむしりとるつもりやら・・・担任に合掌。

「ならば、クラスみんなで部活としても登録してしまおう。部活動はかけもちOKだし。担任が顧問として登録。5人以上ならば部活動として認められ部活の活動資金も得られる。部長は俺が引き受けよう。」

竹川信行が俺っていいこと言ったとドヤ顔で言った。

「ならば俺は副部長だな。では、さっそく副部長として問う。悪役は誰が良い?」

小早川正人がニヤリと笑いながら言った。

「イケメン?」

「色気むんむんでおばちゃん心をつかめ?」

「リア充は滅べ!」

竹川&小早川が人の悪い笑みを浮かべ叫ぶ。

「「イケメンは滅ぶべし!すなわち悪だ!よって担任は悪役決定!」」

「なんで俺なんだ!」

担任がガクリとうなだれながら訴えるが、誰も聞いちゃいない。

サクサクと話は進む。

「さて、誰に滅ぼされたいのかしら?」

鈴木奈美恵がクラスに問う。

「かわいいは正義!」

「萌え求ム!」

「俺の心に癒しを!」

小早川正人がビシリと指さし言う。

村上美鈴むらかみみすず、色は黄色。」

竹川信行がビシリと指さし言う。

吉田由美よしだゆみ、色は青色。」

鈴木奈美恵がビシリと指さし言う。

蓮杖愛華れんじょうあいか、色はピンク。リーダー担当。」

小早&竹川&鈴木が声をそろえて宣言する。

「「「実写版魔法少女と決定する!配役等反対意見はあるか?」」」

そしてクラスが一つになった瞬間である。

「「「「異議なし!!!!!」」」」

そうして、ノリと勢いではじまってしまった・・・私の人生までも決まってしまった瞬間である。

なんで、こうなった。


『妥協するな!趣味なんだから、とことんまで目指せ!趣味のプロとしてのプライドを!』を合言葉にして作った結果、驚くほどの出来栄えとなり話題を呼んだ。

私の意見は?趣味のプロって?。との疑問もはさめず・・・勢いで突き進んで行った結果は。

文化祭では上映会や撮影に使った衣装等の展示に、握手&撮影会実施。

ノリでネットにアップ→話題になりテレビに→どうせなら会社立ち上げちゃう?→いつのまにか私も芸能人と呼ばれる人種に。

クラスの誰一人かけることなくノリで人生の進路が決まった。

お前らそれでいいのか?











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