再発と再会
皆さんにはちゃんと命の音が聞こえてますか?私には聞こえています。小さな小さな命の音が。
12月24日。
未熟児で生まれた私は、
美しい羽と書いて、
「美羽」と名付けられた。
未熟児といっても、1才になる頃には普通の子と同じように走って遊んでいた。だから、誰も想像しなかったんだ。
私が白血病にかかるなんて。
美羽「お母さん、行ってくるね」
今日から高校2年生。
1番遊べる時期だ。
先輩も怖くなくなったし、スカート短くして、校則にひっかからない程度にメイクして。
新しいクラス、新しい先生、新しい友達。
私は凄くワクワクしていた。
なのに。
目の前が真っ暗になった。
気づくと、私の手を握ったお母さんの姿。
病院?
母「良かった~美羽わかる?病院よ。病院。」
どうやら、登校中に倒れたらしい。
そして、私は悟った。
再発したんだと。
そして、私が悟ったとおり先生から言われた言葉は、
「再発です。」
2回目だ。
私の白血病が再発した。
小3の冬だった。
誕生日前日にひどい頭痛、吐き気に襲われた私は救急車で運ばれた。
そして、医師から言われた言葉が、
「白血病です」
父も母も信じられず、何度も何度も医師に確認したらしい。そりゃそうだよね。白血病って、へたしたら死んじゃうんだから。
けど、その時は輸血がピッタリ合って私は助かった。父と母は隠してるつもりかもしれないけど、私は知ってる。
再発したら、治る確率は低いって先生から言われてる事を。
私はもうすぐ死ぬ。
そうでしょ?
そう言いたかったけど、言えなかった。だって、見てて何もできない父と母が1番辛いと思ったから。
こうして、私の2度目の闘病生活が始まった。
せっかく楽しみにしてた高校2年生をまさか、病院学級で迎えるとは…。
「はじめまして。竹宮美羽です。高校2年生です。よろしくお願いします。」
パチパチパチ
少ない拍手。
ここには、高校1年~3年までの生徒が7人。それぞれ違う病気と闘っている。
「じゃぁ、今日はプリント配るからこの問題やってみてね。」
みんなが一斉にスタートした。
なのに私は…
シャープペン忘れた。
その時、隣の席の男の子が私の机にシャープペンを置いて言った。
「また忘れたの?貸してあげるよ。」
また?
初対面のはずなのに、妙に懐かしさがあったこの男の子。どっかで会った?でも、また忘れたって…どういうこと?
そんな事を考えてたら、
男の子が
「覚えてないのかぁ~。陸だよ。小3の時もここで一緒に勉強したじゃん。ひどいなぁ美羽ちゃんは…。命の音。これ言ったら思い出してくれる?」
私はその言葉を聞いて、やっと思い出すことができた。
私に強さをくれた
私に負けない気持ちをくれた
私に命の音を教えてくれた
大切な人だ。