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ステラ・ライト  作者: しがみ
幕開け
8/21

衝突

「……こないね、ソレル」


フィールドに立つルクスが、不安混じりに視線を上げる。


「ええ、これは……まさか、ミラ達も同じ“待ち”に出たってわけね。

あのイリスをどう抑え込んでるのかは謎だけれど……」


「どうしよっか? ソレル、ここで仕掛ける?」


ソレルは静かに扇子をなぞりながら答えた。


「ええ、ルクス。アストラル=レイで光線を展開して。

ミラ達の反応次第で、“読んでいること”ぐらいは把握できるはずよ」


「了解! いっくよー!――《ライトニング・フル⇒ストライク》!」


アストラル=レイを十字に振り抜いた瞬間、フィールドに幾筋もの光の矢が駆ける。

雷撃を纏った閃光が、一直線にイリスとミラを目掛けて飛来する――!



「来たぞ! ミラ!!」


イリスが拳を構え、目の前の光を見据える。


「……わかってる。

でも……これは、**ルクス達自身じゃない。**遠距離からの様子見……ここで手の内を晒すのは、避けたい……」


「へ? ちょっ……えっ!? うちが受け持つの!?」


「イリス……お願い。なんとかして……」


「おいおい! うちの扱い、雑すぎんか!?」


炎のナックルを展開しながら、イリスが笑う。


「しゃーねぇな! 今度こそ決めてやる!――《バースト・スマッシュ》!!」


炎が爆ぜ、拳が咆哮を上げる。

次々と飛来する光線を、炎の重撃で迎撃していくイリス。


だが――


「っち! 相殺してるとはいえ……エネルギー、消耗してんじゃねぇか!?」


攻防の中で、イリスが呻く。光線の数は多く、質も重い。


「ミラ!! 火力が足りねぇ!! 押されるっ!!」


「……はぁ、仕方ない……――《エレメント・ブレッシング》」


ミラが静かに唱えると、彼女の周囲に魔導式の光輪が展開される。


「エネルギー循環、強化完了……お願い、イリス……」


「へへっ、サンキュー! うおおおおおっ!!」


強化されたイリスの拳が、再び煌めく光を粉砕する。

完璧な防御――だった。


だが、それはあくまで“攻撃に姿がない”から成立した結果だった。




「――甘いね、ミラ。イリス。

やっちゃって、ソレル!」


ルクスの瞳が鋭く光を返す。


「ええ……ここまで温存してた分、しっかり魅せさせてもらうわ」


ソレルが静かに詠唱を始めようとした――その瞬間。


(しまった……光線に気を取られて……

ルクスはあくまで“囮”…… 本命は――ソレルの技詠唱……)


ミラの顔に初めて焦りが浮かぶ。

干渉術は現在、イリスに使用中。急な対象変更は不可能。


(だったら……せめてルクスだけでも――)


「ミラぁぁぁ!! させるか!!

――《バーストライク・インパクト》!!」


イリスが紅の拳を突き上げる。地を割る爆熱が、ルクスへと襲いかかる!


「くっ……! だったらこっちも……!

――《ライトニング・イリュージョン》!!」


ルクスのアストラル=レイが煌き、周囲を眩い光の乱舞が包む。

光と炎が衝突する、その刹那――不意に素敵な詩を描いた音色が始まる

めちゃくちゃ暑くてヴァルカニック=コロナで殴られている気分な今日この頃です…

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