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ステラ・ライト  作者: しがみ
幕開け
4/21

ダスター

《ダスター》

この世界において、いや、俺たちが所属する宇宙国家ラストにとっての絶対的な敵。


何を目的に動いているのか、その答えはいまだに見えてこない。

ただ一つだけ、確かなことがある――


奴らは、不安定だ。


形状、サイズ、性質。すべてが曖昧で、まるで存在そのものがぐらついているように見える。

ゆえに、ダスターは“存在の確立”を求めてあらゆるものを取り込み、自分自身の一部とする。


その執着の果て、かつて“超巨大サイズのダスター”が出現し、この《ステラ・シップ》を丸ごと取り込み、主砲やシステムを掌握してしまった事件も起きたという。


そして今――

そのダスターとの戦闘任務が、最下層部隊・レグルスにも下った。


「……と、言っても現地到着までには一週間もあるんだがな」


端末を閉じ、ぼそりと一人呟く。



---


「どうしたんですか? 教官」


その声に振り向けば、目の前にいるのは明るい金色の瞳をした少女――ルクス・アストリア。


「ああ、ルクスか。いや……少し物思いにふけってただけだ」


危ない危ない。教官である俺が弱音を吐くなんてのは、ちょっと格好がつかない。


「そうですか? それより今日は実戦形式の模擬訓練ですよ! 張り切っていきましょー!」


「お、おう…元気だな」


明るく前向きに話題を変えてくれるルクスに、内心ほっとする俺だったが――


「ルクス……うるさい……」


静かに割り込む声。目をやれば、壁際に立つもうひとりの少女。


「珍しいな、ミラ。もう来てたのか?」


「ルクスが……どうしてもって……」


ゲームの頃からthe・無口な性格だったが、時折見せる可愛らしい仕草がファンを虜にしたステラ――ミラ・ノーチェ。


ここでも、その面影は健在らしい。


「そんなことより……教官は早く行くべき……」


「お、おう! そうだな。早くトレーニング室へ行かなきゃ、イリスとソレルが待ってるしな!」


「そうと決まれば出発ですよ〜! ミラ! 教官っ!」


模擬練習。

この世界に来てから、彼女たちの**“戦う姿”**を実際に見るのは、これが初めてだ。


一体、どんな力を秘めているのか――

俺はルクスたちの後を追いながら、自分があまりにも冷静なことに驚きを感じるのであった。


想像以上に様々な方に読んでいただけており、とてもニコニコの今日この頃です

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