急変
「――さてと…お小言はこの程度にしておいて、教官。なんとかダスターは倒せたけれど……イリスが消息不明よ。」
ソレルが閉じた扇を肩に当て、
普段滅多に見せない“険しい表情”で俺を見据えた。
「え!?イリスが……?」
「そ、そうなんです!あの時……変な力に掴まれて、そのまま宇宙の彼方へ……!」
ルクスは震える瞳で必死に説明する。
「まぁ待て、こういう時のために、位置はしっかり追跡できるようにしてあ……」
そう言いかけて、俺の声が途中で止まった。
「? 教官? どうしたんですか……?」
不安げに首を傾げるルクス。
「……う、嘘だろ……? なんでこんな……」
俺の手は震えていた。
表示された座標は、絶望的な数字だった。
「教官……その顔、ただ事じゃないのね?」
ソレルが低い声で問う。
「……イリスの位置はこのあたりだ。
そして、ここは……」
ごくりと息を飲む。
「この宙域で“最もダスターが集中している場所”――
つまり、“大群”の真っ只中だ……」
ルクスの表情が青ざめる。
「そ、そんな……イリスが、一人で……?」
ソレルですら息を呑んだ。
「……まさか、あの引力は……」
ソレルが呟くように言った。
俺の胸は強く締めつけられた。
イリスの突撃癖も、軽率さも全部知っている。
だからこそ――
あの子を一人でそんな場所に置いておけるわけがない。
すんませんマジでお待たせしました




