再起…?
「ど、どうなってるんだ?俺は…確かに死んだはず――」
辺りを見回しても、ここが天国か地獄かもわからない。
ただ、わかっているのはひとつだけ。
これは現実ではない。いや、少なくとも、生きていた頃の俺の現実ではない。
俺、白椛 縁は、どこにでもいるしがないサラリーマンだった。
朝から晩まで会社にこき使われ、気づけば何かを感じる暇もない日々。
そんな中、唯一の癒しがあった。それが、ソーシャルゲーム――**『ステラ・ライト』**だった。
可愛い女の子たち「ステラ」を育てて、謎のエネミー「ダスター」を倒していくシンプルなゲーム。
深夜に布団の中でログインして、ステラたちの笑顔を見るだけで、なんとか今日一日をやり過ごせた。
…だが、ある日、ついにその日常も限界を迎えた。
疲労の蓄積か、それともストレスの過剰摂取か――
「ポキッ」と音がしたかは知らないが、俺は仕事中に倒れて、そのまま――
「おかえりなさい!教官!!」
その声は、あまりにも鮮明で。
目の前には、画面越しで見ていたステラのひとりが、笑顔でこちらを見つめていた。
「……は?」
俺の知らない『ステラ・ライト』が、今ここから始まろうとしていた。
お初にお目にかかります、しがみです。
不定期でのんびりと書いていこうと思います。