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ニャア大佐の大罪 ~悪魔の異世界ITパスポート~  作者: へるきち


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15. Beat it - やりたいようにやっちまえ -

 五つ星プリズンは、実に快適。優雅と言っていい。ここでの私はもはや貴族。ニャア伯爵です。


 たとえば、刑務作業は強制ではありません。

 やればお小遣いも貰えますし、何より社会復帰のためのスキルを獲得できますが。やらなくてもいいんです。

 寝起きする時間は自由、食事は朝昼晩の3回、食堂に行けばビュッフェスタイルで食べ放題。おやつの時間になればスイーツもいただけます。夜食のラーメンもあります。

 お風呂は24時間いつでも入れます。露天風呂もあるし、サウナだってあります。しかも、源泉かけ流しの温泉です。


 この刑務所は、私達魔法少女のような凶悪極まりない犯罪者しか居ません。更生させるよりは、ここに閉じ込めておくのが主たる目的なのでしょう。実に快適で、出ていこうと気持ちになりません。


 長い事IT業界という修羅の世界にいましたが、此処こそがヴァルハラなのでは?

 

 死んじゃうと異世界転生する私ですが、ついに最後の世界に辿り着いてしまいました。猫魔獣は死ねないので、他の異世界には行けません。死ぬことも老いることもなく、この世界で可愛い猫耳娘として永遠に生きていきます。


 この世界と、この体は大当たりですよ!ついに引き当てました。ここが黄泉の国。ヨミランドです。


 看守のおっさんがむっさいので、女性のコンシェルジュに変更してもらいました。囚人は全員女性なので、そのままでいいです。全員、私の奴隷か玩具ですし。

 私達が入所する前のプリズンクイーンとプリズンボスは、ぶさいくなぬいぐるみになりました。ぶさかわいいので、枕にしてやってもいいですね。他にも囚人は沢山居るので、おもちゃにも困りません。

 初日の朝食時に、圧倒的武力で制圧してやったので、誰も私達に逆らいません。


 プリズンの中には幼稚園も小学校もあります。囚人だけでなく、囚人がプリズンで産んだ子供達が通います。

 囚人は全員女性のはずなのですが? 魔法もあれば、死からの復活もある世界なので、処女受胎の奇跡くらい、そりゃありますよね。雌雄同体で自己増殖する魔獣も居るでしょう。


 私達、猫耳娘の魔法少女隊も、見た目はロリっ子ですし、この国の言葉もよく分かっていないので、幼稚園からやり直すことにしました。朝ご飯を食べたら幼稚園に行き、おやつの時間になったら帰ります。


 おやつの後は自由時間です、図書室に行ったり、また寝たり、中庭で他の囚人と遊んだり。


「遊んでる場合じゃねえ」

「どうしたにゃ?」


 魔法です。我は魔法少女なり。いつまでも100円ライター程度の火力では、ドラゴンスレイヤーの名が廃る。新しい魔法を習得したり、強化したりしなきゃ。


 休みの日に、のんびりゴロゴロしているシステムエンジニアは2流です。自宅にサーバーを建て、無駄にエンタープライズ製品のネットワーク機器を並べ、休日にいじくり回すのは、3流のシステムエンジニアです。1流のシステムエンジニアは、他人に丸投げする特権を与えられているので、無能でいいのです。毎日、トイレに籠もってソシャゲでガチャを回します。


 私は、超1流のシステムエンジニアなので、刑期という名の休日の間に、半裸の鳥獣人のカラダをいじくり回します。


「ちょっと、治癒魔法試したいから、1ダースくらい生きの良いの見繕ってよ」


 私の下僕と化した看守に、魔法の練習台をオーダーです。アスクルどころかスグクルですよ。最初の犠牲者は、所長です。おお、こいつを差し出して来た看守、やりおる。実に有能ですね。下僕から奴隷に格上げです。そう言えば、こいつだけおっさんじゃないですか。全スタッフを女にしとけ、って言ったのに。


「まずは、こいつの尻尾を切り取ってみるにゃ?」

「それは尻尾か? ケツじゃなくて前にあるぞ? いや、まあ、何でもいいか」


 にょろんとしたソレを、ちょきんっと斬ります。んー? この尻尾見たことない形しています。いや? そもそもニンゲンの尻尾なんて見たことありませんね? 私、純潔の乙女なので。


「あーあ、出血が止まらぬわ。これもしかして、人体においては重要な器官なの?」

「まさか、伝説の器官、おちんちんにゃ?」

「ははっ、バカな。そんなもんの実在を信じているのか? サンタじゃないんだぞ」

「そうだったにゃ。おうとうさんはサンタにゃ」


 おとうさん、とか言ってますけどね。猫魔獣はメスしか居ないんですよ。おとうさんは空想上のファンタジー動物ですね。

 猫魔獣が何処から産まれたのかは、神話にも記されていない永遠の謎です。新しく増える事も無く、減る事もありません。私、とんでもない希少生物に転生出来たんですね。

 猫頭達の股間に尻尾をねじ込んで遊んでやろう、グヘヘ、と思っていたのに。ねじ込むところがありませんでした。両脚の間は、つんつるりん。何もありません。なんと、私もつんつるりん。全身が、すっとんつるりんのロリロリボディです。だったら、このマグマの様に煮えたぎる私の情動は何なの? 生命の神秘です。まさか、おしりのあなを使えと? そんなバックドアな。あ、これはこの国の言葉で「そんな事あるもんかー、おバカさんだなおぬし」という意味です。


 話が逸れました。


「これはもう煮過ぎた小豆ですね。隊長」


 ヒトがゴミのようだー、どころじゃありません。ゴミです。


 うーん? こんなスグ死んじゃうのでは治癒魔法の練習台になりませんね。こうなったら、自らのすっとんつるりんボディを捧げましょう。科学の発達には身を切る犠牲が必要なのです。時には、自らのカラダを実験台にする事もあるのです。高度に発達した魔法は科学と見分けがつかないと言いますからね。魔法も科学と同じ、発達のための生贄が必要なのです。


 さあ、自分の乳首にペンチをあてて、バスっと行くぞ!

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