おもしろい話
ここでひとつ、面白い話をいたしましょう。
ここに、猫がおります。
大変に、色の混じった、猫でございますが、
「尾っぽが白くて、おもしろい!」
人の話を途中で遮ってはなりません!!
ここで、ひとつ、面白い話をいたしましょう。
ここに、別嬪さんがおります。
大変に、色白でございますが、
「顔面が白くて面白い!」
人の話を途中で遮ってはなりません!!
ここで、ひとつ、面白い話をいたしましょう。
大きな木の下で寝ている人がいました。
もうすぐお昼だと気が付きました。
しかしお弁当を忘れていたのです!
ロールキャベツせっかく作ったのに!
家に帰ったら食べようと、
「頭文字でたて読み、おもしろい!」
人の話を途中で遮ってはなりません!!!
こんなひどいことをするなんて、あなた、さては、ひどい人ですね?!
「いやいやいや」
「僕はただの、普通の人です」
本当ですか?
「もちろんだとも」
じゃあ、話の続きをいたしましょう。
「次は、重石にロイって名前が書いてあったりするのかな?」
ぎくっ!
「オモシロって言う名詞の何か、あったっけ・・・?」
ぎくっ!
「まあ、アレだ、ひねりが足りんよ」
ただの会話に、ひねりを求めるんですか?
あなた、会話を何だと思ってるんですか!!
「おもいやりの、やり取り」
ああ、なんか、良い事言う。
「『おもいやり』から『やり』を取ったら、ただ『おもい』だけ」
・・・。
わたし、おもいですかね?
「60キロ越えは、すべからく、重いと思うよ!」
あんた、やっぱり、ひどい人じゃないですか!!!
失礼いたします!!!
「結構このやり取りは、面白かったけどね・・・。」
たった一人で、僕は、ほくそ笑んだ。