序章みたいな話
俺の名前は板杉 心、この七十億の人工の中から特別な力を授けられし特別な物だ。
俺の至るところには強力な龍や精霊が封印されている。例えば、俺の右目には眼帯がつけられている。これは俺の右目に全てを破壊する龍ウヌボロスが封印されているからだ。
更には右腕には鎖が巻かれていて邪龍が封印されている。
他にも沢山俺の体には恐ろしいものや形容したがい怪物がいる。
これも俺が特別な存在だからだろう。
極めつけは今現在制作中のこのノートだ。
この中には俺が使用できる必殺技や、封印の解放のしかた等世に出回っては世界滅亡に繋がる可能性があるものばかりだ。
ふふふ、しかし安心してほしいそんなことは絶対にない。
なぜなら俺は特別な存在だからな、どんなやつがこのノートを狙って襲ってこようが全て返り討ちにしてやるぜこの全てを支配するもの板杉 心の名に懸けてな!!
「心~、また痛いノート書いてないで夕飯手伝って~」
「はーい、今行くからまって母さーん」
板杉心、今年で14歳になる中学二年。ただの中二病である。
■ ■ ■
「ふっふっふっふ、また新しい技ができたぞ、今回のも素晴らしいセンスありすぎだろ僕」
今、板杉心が書いているのは自分の考えた必殺技が書かれる痛いノート通称「ぼくのかんがえたさいきょうのひっさつわざ」だ。
いま心が書き上げたものでこのノートにかかれたのは通算999個目のになる。
あと一つで千もの後で黒歴史間違いなしのノートが完成する。
心がこのノートを作り始めたのは約半年まえからだ。
途中スランプにもなりどうでもいい苦悩の日々を送り少し成績が落ちたという思い出もある。
そんなノートがいよいよ完成する。
「さっそく最後の一つを書き上げるか」
すこし思い出にひたったあと心はいよいよ最後の一つを書き記すためにペンをとる。
最後の一つはすでに心は決めていた、それは昔から考えていたとっておきの必殺技だ。
「名前は『■■■』だ」
その時だった、心がその名前を口にした瞬間突如足元が激しく光りだし心を包み込んだ。
その光は激しくもあるが目が痛くなることは無く心を優しく包むような光だった。
やがて、心が驚いて声も出せないでいるとやがて光はなくなり目の間には先ほどの心の部屋ではなく映画で出てくるような豪華な部屋になっていた。
周りを見渡すとローブを深くかぶった男か女かもわからないものが数人と豪華な服装を身にまとった男と女が立っていた。
「おお、魔導の勇者よよくぞ来てくれた」
心が周りをきょろきょろしていると豪華な服装の男が口を開いた。
「あれが勇者…」「なんと神々しい…」
と心の眼帯に出に巻いた鎖という中二ファッションに感嘆の声を周りの者たちは漏らす。
それと同時に周りにいたローブを着たものや豪華な服装女は一斉に手をたたき拍手をし始めてた。
豪華な服装の女は一歩心に近づきスカートを軽く摘み上げ頭を下げお辞儀する。
「勇者さま、この度は来てくださいありがとうございます」
「へっ?勇者?僕が?なんで?」
心はここにきてようやくこの人たちの言っている勇者が自分であると理解する。
それもそうだろういきなり光に飲み込まれたと思うと知らない景色が広がり勇者さまだといわれる。
これを一瞬で理解するほうが難しい。
しかし、理解できたからと言って理由はわからない、なぜここにいるのか、なぜ自分は勇者なのか。
疑問はたくさん出てくる。
そんな心の心境を見抜くかのように女は手を差し出し笑顔で言った。
「わからないことが多いでしょう、今から説明しますのでどうぞあちらへ行きましょう」
「あ、はい…」
言われるがままに心は女の手を取り立ち上がった。
その時手を取った逆の手にはしっかと先ほどまで書いていたノートがしっかりと握らていた。
次は明日か明後日更新