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魔封師その4

魔封師・・・サムの正体はサマンサという女性だった。

果たして彼女は捕らえた盗賊共をどう処理するのか?


魔封師その4開幕でございます。

 オプリアと盗賊達を確保したあたしたちはその後いくつかの尋問を終えた。

予想通りといえば予想通りなのだがオプリアの犯行動機は腕試しと名誉欲、過去錠前と開錠技術に関しては並ぶものが無く名誉をほしいままにしていた男が引退したことにより過去の人扱いされた事に傷ついていたというわけだ。

そこで自身の持つ知識及び技術と魔導を組み合わせてみたらなんと今までに無い魔法が出来上がった。

 調子に乗った彼はより強固な鍵を試そうと深夜徘徊している途中に盗賊と知り合い大魔導師とおだてられた挙句の果てがごらんの有様ということである。

「よし、こんなもんね。」


 観念したオプリア達からの聞き取りを終えたあたしは大きく手を振って合図をする。

その合図を受けてピーターと警備兵の一部がロープを引く、するとオプリア達を閉じ込めた檻が宙に浮き始める、さっきトンカン五月蝿く取り付けていた倍力滑車によって。

すでに穴の淵に準備されていた警備兵の荷馬車に檻を積み終えるとあたしは御者席の横に飛び乗った、ピーターに後の穴埋めを頼んで・・・(走り去るあたしにピーターが何か言っていたがまぁ気のせいだろう)


 警備兵本部、魔導協会の横に位置するこの領地の安全の要に到着したあたしと警備兵は盗賊どもを引き摺り下ろし一般牢に放り込む。

さて問題はオプリアである。

開錠以外はただの爺なのでもし脱獄されてもすぐ取り押さえられるだろうがいちいち人員を配置するのも損失だしちょっと頭を使えば牢に入っている極悪人どもを解き放って一緒に脱獄・・・何てことも思いつきかねない。

 なにより本位ではないのだがあたしにつけられた二つ名「魔封師」が泣く。

できれば一般犯罪者と同じ牢に押し込みたいところだが・・・とりあえずオプリアには警備兵を一人つけてもらって思案することにした。

 本部を出るともう朝日が昇っている、朝日を見上げて居たらものすごいかけ足の音が近づいてきた。

「サム!酷いじゃねぇか置いてけぼりなんて!」

見ると全身汗だくのピーターが立っていた。

流石体力筋力ブーストの魔法持ち、一晩で穴を埋めてきたか。

「おーご苦労ご苦労。」

俺はすでにフードを被った[お仕事モード]である、なんだかんだピーターも察してくれているだろう、呼び名もちゃんとサム呼びしてくれてるし。

すなわち!今の俺は幼馴染のサマンサではなく魔封師サムである!

つまりピーターのお得意さんで今回の労働の依頼主であるからして謝罪は不要なのだ!多分!

ピーターはなんか納得しないような顔をしていたがまあいい、せっかくなので協会で思案しながら朝食でも取ることにしよう。

 そもそも今回の魔法、あの檻を地中に埋めるか大きな部屋に置き「手が届かないなら開錠しても意味は無いだろう。」って言って終わらせるつもりだったのだがあんだけ馬鹿にされたのだ、きっちり屈辱を与えて封印させてもらうことにしよう。

「しかしオプリスも奴もじいちゃんがあんなだと大変だな・・・。」

ピーターがボソッと呟いた。

「オプリス?」

聞き覚えの無い名前に思わず聞き返す、いや聞き覚えというかごく最近口にした名に似ているが。

「ああ、あのオプリアの孫で腕のいい錠前屋なんだが身内から、しかも仕事内容に直結する犯罪者が出たとなれば商売的にもまずそうだなって。」

お?これはもしかして?

「ピーター、オプリスの店に連れて行ってくれないか?」

俺には一つの解決策が思い浮かんだ。

なんだか長引いてしまいました、申訳有りません。

ちなみに本文の「手が届かなければアンロックも無意味だろう」ってのはプロット版での封印方法だったのですがあまりにも弱すぎたので更に長くなってしまいました。


とりあえずは魔封師、もうしばしのお付き合いを宜しくお願い致します。

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