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魔封師その3

ついに正体を現した大魔導師

その時サムを襲う屈辱とは?

魔封師その3開幕でございます。

「なぜ・・・わかった?」

檻の中で黒いローブを脱ぎ捨てた大魔導師、オプリアが呟く。

「まず一つ、お前らの残したメッセージには大魔導師等という戯言が書かれていた、大魔導師なんて言葉に踊らされる奴は大量破壊魔法を使える奴なんかだけを思い浮かべるが大魔導師と呼ばれる人間にはもう一つのタイプがある、それは過去のどの魔導師さえも発動することが出来なかった魔法の発動者。」

「そしてお前たちは破壊工作をするでもなくやっていることはただの盗人、つまり増長した原因の魔法は鍵開け、つまりアンロックじゃないか?と思い至った訳だ・・・しかしアンロックなんてありふれた術、ちょっと修行すれば出来る初級の術に過ぎない・・・どんな鍵も開けられるパーフェクトアンロックでもないかぎりね。」

ズバズバと言い当てる俺に震えだすオプリア

おまけに穴の淵では憲兵隊が睨みを利かせているし無理も無いことだろう。

「魔法と言っても何でも出来るわけじゃない、人力や道具で出来ることを魔力で代替や増幅した結果神の業に見えているだけだ。」

そう、例えば初級魔法である着火・・・ファイアであれば火打石、可燃物などの代わりに呪文で魔力を編み火を出している。(違うアプローチの呪文でファイアを使いこなす者も居るし実際に火打石を使い魔力を燃料に振る事で大きなファイアを出すものも居る)

「そしてどんな鍵も開けられるなんて事が出来るのはモリーノに存在する全ての鍵の構造を把握している者以外には無理な話だ。」


トントントン!カンカンカン!


うわ、五月蝿い、こっちが指示したことだけどピーターの奴もうちょっと静かに出来ないもんか。

「しかし鍵に詳しい者はワシだけじゃない、どうしてワシ、このオプリアだとわかったのじゃ?」

「そのローブだよ、あんたの顔は知られすぎてるし盗賊の中に老人が混じっていても目を引く、まったく有名人ってのは辛いよな?」

そう言って「あたし」は被っていたロビンフッド調のフードを脱ぐ。

「女・・・だと?」

あたしとオプリアの会話についていけず黙りこくっていた頭目が声を上げる。

「言ったでしょ?有名人ってのは悪事とか暗躍の時には顔を晒したくないもんよ。」

言いながらあたしは乱れた髪をかきあげる。

「そ、その顔は!?」

オプリアが驚愕したようにどもる、無理も無い、少しでも魔導をかじった人間ならあたしのことを知らない奴はいない、居たらモグリだ。

「魔封師!サマンサ・クルーエルか!?」

「サマンサ・クルーエルだと・・・?」

その名を聞いて頭目以下盗賊共がわらわらと寄ってくる、見せもんじゃないやい!

しばし後・・・

ドッ!と笑いだす盗賊共!

「確かに噂どおりだ!胸がねぇ!」

あん?

「魔封師なんていうからどんな奴かと思えばこんな可愛いお嬢ちゃんとはな!」

は?

「胸と魔力出力の比例とはよく言ったもんだ!」

「これが噂の八つ当たりお嬢様か!」

「「ハーッハッハッハ!」」

おにょれこいつら許すまじ!

ガギィン!

唐突に飛んできた一抱え以上ある岩が檻の上部を曲げる勢いでぶち当たる!

「サマンサを笑うな・・・ぶっ殺すぞ・・・。」

あ、ピーター切れてる。

「散々笑ってくれてありがと、あんたたちも大概笑えるけどね。」

笑われたらやりかえす!それがあたしの身上だ!」

「オプリア!あんたさっき自分以外の可能性とか言ってたけど隠居した後60の手習いとか言って魔導協会に通いだした記録が残ってんだから!あと盗賊共!狙いが単調すぎ、調べたら資産量とかじゃなくて開錠難易度で狙う先選んでたでしょ!単純低能共!」

あーすっとした。

「さて覚悟しなさい!」

お、おんなぁ!?

良かった、ガイはノーマルだったんだね!

物語は魔封師その4、そしてエピローグに続きます、次回も宜しくお願い致します。

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